道議会トピックス 平成30年(2018年)

平成30年(2018年)

北海道議会議員講演会
(平成30年11月6日)

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 11月6日、日本銀行札幌支店長である小髙咲(こたかしょう)氏を講師にお招きして、「北海道経済の現状と未来~道外から見た北海道~」というテーマで、議員講演会を開催しました。

 小髙支店長からは、議員に対し、

  • 北海道の現状や特徴
  • 日銀短観から見た北海道経済の現状認識と地震の影響
  • 北海道経済の成長に向けた労働生産性の向上
  • 道外から見た北海道の姿や課題

などについて、お話しいただきました。

 小髙支店長からは、豊富なデータを活用した説明がなされ、北海道の現状と問題点について考える良い機会となりました。

議員研修会が開催されました
(平成30年5月8日)

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 5月8日、北海道環境生活部文化局文化振興課縄文世界遺産推進室の特別研究員である阿部千春(あべちはる)氏を講師にお招きして、「世界遺産を目指す縄文遺跡群~その価値と活用~」というテーマで、議員研修会を実施しました。
 この研修会は、議会議論の質の向上や、政策立案機能の充実・強化に向けた取組として行っているものです。
 阿部特別研究員からは、世界遺産登録を目指している「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、その歴史的背景や登録に向けた動き、登録後の活用などについて、お話しいただきました。

縄文文化の概要と特徴

 縄文文化は、今から1万5000年前から約2300年前まで、1万年以上続いた日本の先史文化です。
 多様な自然環境を利用した定住生活が実現し、それが1万年以上も続いたということ、この1万年間に大規模な戦争をしたことがないこと、さらに自給自足だけではなく、海峡を越えて交易を行っていたことが、この縄文文化の大きな特徴です。
 縄文文化というと、日本全体に同じ文化があったような感じを受けますが、実際には、地域の植物、魚、動物などにより、地域色の非常に強い文化が生まれています。
 「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産は、北海道、青森、岩手、秋田の4道県に所在する17遺跡です。
 北海道の構成資産は、南から函館市の大船(おおふね)遺跡、垣ノ島(かきのしま)遺跡、洞爺湖町の入江・高砂貝塚、伊達市の北黄金(きたこがね)貝塚、千歳市のキウス周堤墓(しゅうていぼ)群であり、森町の鷲ノ木(わしのき)遺跡は関連資産となっています。

世界遺産登録に向けた推進体制と経過

 推進体制は、縄文遺跡群世界遺産登録推進本部として、本部長が青森県知事、副本部長が北海道・岩手・秋田の知事及び4道県の教育長、各委員は14市町長と教育長になっています。
 世界遺産登録に向けた動きは、平成15年の9月に知事サミットで、「北の縄文文化回廊づくり」をしましょうというところから始まり、平成19年に共同提案、平成21年にユネスコの暫定リストに掲載され、平成25年から推薦書を国に提出し続けています。
 北海道としては、これまで4道県の本部の一員として、総決起集会や縄文フォーラム、新幹線の新函館北斗駅でのPR、一昨年はパリのユネスコでPRをするなど、さまざまな普及活動を行っています。
 4道県の議会、4道県の知事や教育長などによる、合同要望も行っており、2年前から国会議員連盟、本年には道議会でも議員連盟を作っていただき、一緒に活動しています。
 また、民間の活動ですが、北の縄文道民会議による夏まつり、雪まつりなどのイベント、各遺跡の応援団体による縄文のイベントなどで気運を盛り上げてくれています。
 世界遺産は、ユネスコの暫定リストに掲載されたものから、毎年1国1件しか登録されません。
 実質的に本年はこの縄文と佐渡金山の一騎打ちであり、7月末の審議会で日本からの推薦が決定した場合は、2020年の7月上旬ごろ、ちょうど東京オリンピック・パラリンピックの直前に世界遺産登録が決まることとなります。

効果と課題

 世界遺産登録の効果としては、「日本の基層文化である縄文の価値観を世界に発信する」「郷土を愛する心が生まれる」「インバウンドが増える」という3つがあると思います。
 さらに観光振興としてもアドベンチャートラベルやエコツーリズムを行うことで、欧米圏からの観光客の増加が非常に期待できると思います。
 課題としては、「一気に増加する観光客に対する受け入れ体制・説明体制の整備」「複数遺産を登録した場合にネームバリューのある遺跡に観光客が集中すること」があります。
 道内の6遺跡の世界遺産登録効果を北海道全体に広げる工夫も必要だと思っています。

 世界遺産登録というのは、最終的な目標ではなくて、北海道全体を価値創造空間として、輝いていくための1つの過程です。
 登録だけでなく、その後の活用まで、力強い御支援を賜りたいと思いますのでよろしくお願いします。


 阿部特別研究員からは、各遺跡の出土品から類推される縄文時代の人の生活や考え方などのお話があり、世界遺産を目指す縄文遺跡群に対する理解が深まる良い機会となりました。
 当日は、北海道唯一の国宝である中空土偶(カックウ)のレプリカ展示もあり、研修会前後に複数の議員が興味深く鑑賞していました。

北海道議会議員講演会
(平成30年2月20日)

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 2月20日、北海道議会と包括連携協定を締結している札幌大学地域共創学群教授の本田優子(ほんだゆうこ)氏を講師にお招きして、「アイヌ文化と北海道の未来」というテーマで、講演会を開催しました。

 本田教授からは、議員に対し、

  • 平取町二風谷(にぶたに)での暮らし
  • アイヌの世界観
  • 札幌大学のウレシパクラブの学生の活動
  • ハワイやニュージーランドなどの海外の先住民族の言語に関する事例
  • 民族共生象徴空間のあり方
  • アイヌ文化の価値

などについて、お話しいただきました。

 講演後の質疑応答では、議員から、アイヌ文化振興に向けた関わり方について質疑があり、大変有意義なものとなりました。

 

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