第1回定例会において議員及び委員会から提出のあった案件 決議案 決議案第1号 ウポポイ開設を契機とする共生社会の実現に関する決議 2年1定 かさい りゅうじ議員ほか4人提出 令和2年3月25日 原案可決 昨年4月、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」が成立し、アイヌの人たちが我が国の先住民族であることが明記されたほか、国民理解の促進やアイヌの人々への差別の禁止、地域のアイヌ施策を支援する交付金、文化振興や生活向上に加え地域振興や観光振興などを含む総合的なアイヌ政策の扇のかなめとなる民族共生象徴空間「ウポポイ」に関する規定などが定められた。 本年4月に開設されるウポポイは、我が国の貴重な文化であるアイヌ文化を復興・発展させる拠点であり、先住民族の尊厳を尊重し差別のない多様で豊かな文化を持つ活力ある共生社会を築いていくための象徴として、重要な意義を有するものである。 天災や病気などさまざまな脅威にさらされている現代社会において、ウポポイは、自然の恵みに感謝し、人間を深く愛し、人間にとって有益ではないものも含む人間の力の及ばない事象を神として敬ってきたアイヌの人たちの歴史や文化などを学ぶことのできるものであり、国内外からウポポイに多くの方々が来場することにより、アイヌの人たちに関する正しい理解の促進が図られるだけでなく、観光振興や地域振興など本道経済の発展に重要な役割を担うことから、ウポポイの管理運営を担う指定法人の体制を強化し、認知度向上や魅力を高める取り組み、さらには誘客促進に向けた取り組みを積極的に進めるべきである。 よって、北海道議会は、全ての道民が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資するため、道民はもとより、道外や海外からも多くの方々にウポポイにお越しいただき、アイヌの歴史や文化に対する理解を深めるとともに、道内のアイヌ文化が盛んな地域などへも足を運んでいただくよう、ウポポイ開設を契機とした共生社会の実現に、道民と一体となって取り組む決意を表明するものである。 以上、決議する。 令和  年  月  日 北海道議会