平成21年3月9日の本会議

                                          
                                                                                                          午後1時8分開議
                                   
○議長釣部勲君 これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。


 
     〔早坂議事課長朗読〕
1.知事から、議案第68号ないし第82号の提出がありました。


 
議案第 68 号 平成20年度北海道一般会計補正予算(第6号)
議案第 69 号 平成20年度北海道公債管理特別会計補正予算(第1号)
議案第 70 号 平成20年度北海道中小企業近代化資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)
議案第 71 号 平成20年度北海道農業改良資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)
議案第 72 号 平成20年度北海道公共下水道事業特別会計補正予算(第1号)
議案第 73 号 平成20年度北海道流域下水道事業特別会計補正予算(第1号)
議案第 74 号 平成20年度北海道営住宅事業特別会計補正予算(第2号)
議案第 75 号 平成20年度北海道住宅供給公社経営健全化資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)
議案第 76 号 平成20年度北海道病院事業会計補正予算(第1号)
議案第 77 号 平成20年度北海道電気事業会計補正予算(第1号)
議案第 78 号 平成20年度北海道工業用水道事業会計補正予算(第1号)
議案第 79 号 北海道知事等の給与等に関する条例の一部を改正する条例案
議案第 80 号 特定中山間保全整備事業に伴う地方公共団体の負担金に関する件
議案第 81 号 財産の処分に関する件
議案第 82 号  財産の処分に関する件

     (上の議案は巻末議案の部に掲載する)


 
1.本日の会議録署名議員は、
                       小 畑 保 則 議員          
                       北 口 雄 幸 議員
                       小 林 郁 子 議員
 であります。


 
    1.日程第1、議案第68号ないし第82号
○議長釣部勲君 日程第1、議案第68号ないし第82号を議題といたします。
 提出者の説明を求めます。
 知事高橋はるみ君。
    1.国庫補助事業に係る不適切な会計処理に関する報告並びに議案第68号ないし第82号に関する説明
○知事高橋はるみ君
(登壇)提出案件の説明に先立ちまして、このたびの国庫補助事業に係る不適切な会計処理に関しまして御報告を申し上げます。
 昨年4月に行われた会計検査院による実地検査におきまして、国土交通省及び農林水産省所管の補助事業に係る平成14年度から18年度分の事務費の執行について、不適切な会計処理が行われていたとの指摘を受けたこと、また、道が実施した19年度分の独自調査におきましても、会計検査院の指摘と同様な不適切な会計処理が明らかになったことにつきましては、まことに遺憾であり、道議会並びに道民の皆様方に深くおわびを申し上げる次第でございます。
 現在、道財政は極めて厳しい状況にある中、その立て直しなどで道民の皆様方にさまざまな御負担や痛みをお願いしなければならないこの時期に、国庫補助事業に係る不適切な会計処理が明らかとなったことにつきまして、道民の負託を受けた知事として、責任を痛感いたしているところであります。
 私といたしましては、道政の責任者である知事としての責任を明らかにするため、給料の減額措置を講じるための条例案を提案するとともに、3月5日付で、担当副知事、関係する部長などの職員について、処分などを行ったところでございます。
 今後は、職員の意識改革を初め、予算執行の適正化や牽制機能の強化などの改善策にしっかりと取り組み、再びこのような不適切な会計処理が行われることがないよう、万全を期してまいりたいと考えております。
 次に、ただいま議題となりました平成20年度補正予算案並びにその他の案件について、その大要を御説明申し上げます。
 議案第68号ないし第78号の補正予算案は、事業の確定に伴う経費などについて、所要の予算措置を講じようとするものであり、その総額は、
  一般会計               246億8600万円           
  特別会計                 54億9200万円           
  合   計               301億7800万円           
の減額となっております。
 まず、増額補正の主なものといたしましては、防災体制の充実強化等を図るため、消防ヘリコプターの更新整備費の一部に対し助成することとし、
  消防力強化対策費          1億6000万円           
を計上するとともに、
 国庫補助事業に係る不適切な会計処理にかかわって、国庫補助金等について返還することとし、
  国庫等返還金             1億900万円           
を計上いたしました。
 また、受診件数の増や事業の確定等に伴い、各種医療費で5億700万円、介護給付費等で6億400万円を計上するとともに、計上を留保していた国直轄事業負担金を含め、公共事業費として、総額31億4700万円を計上いたしました。
 次に、減額補正の主なものといたしましては、事業の確定等に伴い、
  中小企業総合振興資金貸付金    45億3100万円           
  国民健康保険費             34億3500万円           
  災害復旧事業費             44億2100万円           
  税関係交付金               44億円           
などを減額するとともに、公共事業費及び災害復旧事業費について、繰越明許の措置を講じることといたしました。
 これらに見合う一般会計の歳入の主なものといたしましては、
  地方特例交付金             36億4100万円           
  地方交付税                34億6900万円           
  繰    入   金                62億7500万円           
を計上する一方、
  道     税                  225億円           
  財産収入                   42億700万円           
  諸 収 入                      66億5000万円           
を減額いたしました。
 次に、その他の案件の主なものについて申し上げます。
 議案第79号は、平成20年度に明らかになった国庫補助事業に係る不適切な会計処理等にかんがみ、道政の責任者である知事としての責任を明らかにし、知事の給料の一部を減額しようとするものであり、
 議案第81号及び第82号は、道有地を処分することについて、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例の規定により議決を得ようとするものであります。
 以上、今回提案いたしました案件の主なものについて、その大要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
    1.日程第1、議案第68号ないし第82号にあわせ、
    1.日程第2、議案第1号ないし第67号
           (質疑並びに一般質問)
○議長釣部勲君 ただいま議題となっている日程第1、議案第68号ないし第82号にあわせ、日程第2、議案第1号ないし第67号を一括議題とし、質疑並びに一般質問を継続いたします。
 東国幹君。
○15番東国幹君(登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従いまして質問してまいります。
 まず、生活保護の不正受給についてです。
 本道は、平成8年度以降、生活保護の世帯が増加しており、とりわけ、ここ数カ月の申請件数が増加している状況にあります。
 平成19年度の平均値では、本道は全国で2番目に高い保護率となっており、ことし1月現在の速報値では、生活保護世帯数が9万8433世帯、保護受給人員が14万3391人、保護率が25.7パーミルと、過去最高の数値になっています。
 ことし1月、不正受給に関し、道が初めて道警に被害届を出し、逮捕に至りました。逮捕者の不正受給は平成19年1月から始まっていますが、道が長期にわたって見抜くことができなかった要因はどのようなことが考えられるのか、お伺いいたします。
 また、通報を受けてから被害届を出すまでに7カ月間を要しており、不可解であります。その間の道の対応について伺います。
 生活保護世帯の実態を把握し、不正受給を防止して、保護を適正に実施するための基本となる訪問調査活動は重要ですが、その訪問活動の実績、及び、最も実績のある他府県の状況について伺います。
 また、道には不正受給に対する多くの通報が寄せられていると思うが、その数値をお伺いします。
 さらに、通報に対しての対応は適切であったかどうか、見解を伺います。
 今回の事件に対する道の対応は、重要となる訪問調査活動が一律に機械的な予告の訪問であるため、抜き打ち調査がほとんど行われておらず、また、外勤日数も少ない等、基本的事項にかかわる問題点が明らかになっており、的確な対策を講ずる責任を有する道の不正受給対策は不十分であると断言いたします。
 それらの解決のため、道は、改善策を策定しようとしているのかどうか、伺うとともに、策定するとなると、訪問活動の面でどこがどのように改善されるのか、お伺いいたします。
 さらに、暴力団関係者などによる悪質な不正受給の発生があり、生活保護の制度運営に対する社会の見方が大変厳しくなっています。このような対策にはどう対処するのか、見解を伺います。
 次に、徘回老人のSOSネットワークについてです。
 高齢化の進行とともに、認知症高齢者も増加しており、そのような方々が1人で自宅から出かけ徘回し、行方不明になる事案が発生しております。
 認知症の方を介護している御家族の心情は大変なものであり、父さん殺して、私も死にたいとの悲痛な叫びを聞きます。
 御家族の懸命な介護にもかかわらず、高齢者の方が行方不明になった場合に備え、家族の方々と関係者の方々が連携して築き上げてできたのが、徘回高齢者SOSネットワーク事業です。
 この取り組みは、行方不明の高齢者が発生した場合に、警察や市町村、消防、福祉団体、輸送機関などが協力して、早期に発見、保護し、保護された方に必要なアフターケアを行うもので、平成6年、釧路地域において、全国で初めて取り組んだものが、その後、全国へと広がり、現在、道内において、主に保健所が中心となって、36のネットワークが組織されております。
 しかし、通報件数については、地域ごとに相当な差が見られ、19年度の実績によると、札幌市のネットワークが最も多く、261件であるのに比べ、15のネットワークではゼロ件となっています。
 その要因は、高齢者人口の違いはあるものの、ネットワークの構成団体同士の連携不足ではないかと危惧するものであり、実際に、昨年、旭川市で認知症の方が行方不明になった際、ネットワーク内の連携が不十分だったことにより、構成機関・団体に情報が伝わらなかったという事態が発生いたしました。
 旭川市の事件に関しては、まさにそれが原因です。ネットワークが設立されて12年間の中で、連絡体制の点検、確認が1回もなされていなかったわけですが、定期的な連絡体制の点検、確認の実施が不可欠と思いますが、見解を伺います。
 また、SOSネットワークの利用が進むよう、地域住民に対する周知の拡大に対し、道としても積極的に支援していくべきであり、また、ネットワークの充実に関しては、認知症の方の中でも、体の元気な方は相当に広い範囲で徘回すると聞きますので、その場合への対応も必要と考えますが、今後の方針について伺います。
 次に、新型インフルエンザ対策についてです。
 2月27日、愛知県内のウズラ飼育農家で、2羽のウズラから鳥インフルエンザウイルスが確認されました。本道でも、昨年、野付半島及びサロマ湖畔で渡り鳥のオオハクチョウからウイルスが確認されましたが、近年、東南アジアを中心として、鳥インフルエンザの家禽から人への感染例と、高い率の死亡例が報告されております。
 鳥インフルエンザが人に感染するように変異した新型インフルエンザは、過去には10年から40年周期で世界的な大流行を見ていることから、早急に対策を講ずるべきであります。
 道においても、北海道新型インフルエンザ対策行動計画の改定に着手し、素案を公表したところでありますが、道は、素案において、新型インフルエンザが発生する前の段階での取り組みとして、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を掲げております。
 その効率的、効果的な使用のためには、必要な数量の薬剤が確保されるとともに、かつ安定的に供給されなければなりません。数年前には、タミフルは必要な数量は製造されていると言われながら、医療機関によっては十分に確保できなかったという事態が生じておりますが、そのような心配はないのか、伺います。
 また、新型インフルエンザ対策においては、医療の確保、中でも、入院病床の確保が極めて重要であると考えます。
 素案においては、国の行動計画に準拠し、道内の医療機関で受診する人数は、現計画と同じく、約111万人と見込み、1日当たりの最大入院患者数を4500人と推定し、必要な病床を確保するとしております。
 しかし、現計画策定から3年余りを経過した現在においても、確保された病床数は目標に及ばないと聞きます。道民の命にかかわる重要な計画を実現するための病床の確保をどのように進めるのか、見解をお伺いいたします。
 国内のどこかで新型インフルエンザが発生すれば、短時間のうちに道内に飛び火いたします。そうなれば、道内の対策は、国との連携のもと、道庁が中心となって取り進めることとなりますが、今もマスクをかけている職員が多数見受けられるように、道の職員からも患者が発生することを前提とした対策を考えなければなりません。
 厚労省では、欠勤率が40%となることを想定するとしておりますが、蔓延を防ぐためには、患者と接触のあった職員を出勤させないようにする一方、迅速な対策を進めるための人員の確保とあわせ、さまざまな事態に備えたマニュアルを作成することが必要であります。道警や教育庁も含めた全庁的な対応が不可欠と考えますが、見解をお伺いいたします。
 また、市町村においても、消防を含め、同様の取り組みが必要と考えますが、どのように対応するのか、あわせてお伺いいたします。
 さらに、JRやバス、タクシー、トラックなどの輸送機関、食料を初めとする毎日の生活必需品を取り扱う小売店、必要な情報を伝える報道機関、ライフラインの維持に携わる事業者など、多くの分野で民間事業者との連携が必要となります。どのように対応していくのか、見解をお伺いいたします。
 次に、第2期障がい福祉計画についてであります。
 我が会派では、計画が目指す、希望するすべての障害者が、安心して地域で暮らせる社会づくりを実現するためには、道と市町村が連携し、道民挙げての取り組みが必要であると考え、知事を初め、多くの方々から御意見を伺いながら、地域で暮らす障害者支援のための条例の提案に向けた準備を進めているところでありますが、初めに、この動きを知事はどう受けとめておられるのか、お伺いいたします。
 また、障害のある方が地域で暮らすためには、相談支援体制を初めとした地域づくりが重要であり、そのために、市町村などからは、道による市町村へのアドバイザーとしての役割を果たすことを期待する声が聞かれます。道としてどのように対応するのか、お伺いいたします。
 障害者の自立を支援するためには、就労支援を初め、高齢者施策などと一体となった共生型事業の実施など、障害のある方に対する、さまざまな生活のための支援策が必要と考えますが、道としてはどのように取り組もうとしているのか、新年度予算案における新規・拡充事業を含め、今後の方針をお伺いいたします。
 また、障害に対しての無理解による差別や虐待を防止し、必要な場面で支援が得られるようにするためには、周囲の人たちの理解を図ることが必要であります。道としてどのように取り組む考えか、お伺いいたします。
 次に、第4期高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画についてでありますが、現行の第3期の3カ年計画においては、計画の目標に対する達成率が極めて低いサービスが見受けられ、特に、高齢者の方々にとって明るく活力ある超高齢社会の構築等を基本的視点として、平成18年度に創設された介護予防サービスや地域密着型サービスにおいて顕著となっております。
 最終年次に当たる今年度分は、年度の途中でもあり、実績が示されていないため、計画策定から2年を経た平成19年度における達成率で見ると、五つのサービスが30%未満となっておりますが、その原因をどのように把握しているのか、お伺いをいたします。
 また、おくれを取り戻そうということなのか、第4期計画素案によれば、特に、地域密着型サービス分野の夜間対応型訪問介護や小規模多機能型居宅介護などで、平成19年度の水準に比べ5倍から6.6倍程度まで一気に引き上げるとされておりますが、これまでの進捗状況との乖離の大きさが目立つわけですが、どのような取り組みを進めることによって達成しようとしているのか、あわせて見解をお伺いいたします。
 次に、中山間地域等直接支払制度についてです。
 農業の生産条件等の不利を補正するための支援、また、農業の持つ多面的機能の確保を図るため、中山間地域等直接支払制度が、平成17年度から5年間、実施中であります。
 22年度からは新たな計画のもとで実施されることになるわけですが、対象地域の要件として、地域振興5法の指定地域のほか、条件の不利性が客観的に認められる場合には特認地域を定めることができるとされています。
 国は、対象地域を定めるに当たり、ガイドラインを示していますが、そこでポイントとなるのは、農業統計調査の農業地域類型であります。この画一的な線引きは、広大な本道にあっては必ずしも当てはまらない点も多く、例えば、都市的地域との類型が定められた市町村であっても、生産条件が不利な傾斜農用地が多く存在し、合理的な条件設定とは言えません。
 22年度以降の中山間地域等直接支払制度に対する道の考え方をお伺いするとともに、特認地域の基準にあっては、旧市町村の境界にこだわらず、さらに細かな類型と柔軟な運用を検討すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、業務の民間開放についてです。
 今定例会に、今後の道組織の見直しを進めるために、道組織の見直し方針案が示されたところであります。
 この方針は、道財政の現状を踏まえて、昨年来の行財政改革の加速議論の中で、平成26年度までの職員の削減目標を、5%、人数にして1000人上積みした、職員数適正化計画と一体的に進めていくものとして策定されました。
 これまで、展望が明らかにされない職員数の削減のみが強調されてきた計画に、本来、先に検討されるべき組織や仕事の見直しの方向性がセットされ、ようやく、道庁が進めようとする行財政改革の方針が、道民の前に、おぼろげながら示されたことは、まずまずの評価であります。
 しかし、問題は、この計画や方針をどのように実現していくかということであります。
 これまで道が策定したさまざまな計画は、策定までの充実感からか、実行のパワーは半減されているように感じます。今後の組織の改革が絵にかいたもちとならないよう、実行に移していただきたいと考えるものであります。
 また、厳しい経済環境の中で、組織のスリム化に当たっては、単なるコストカットだけではなく、業務の積極的な民間開放、つまり、民間部門における需要拡大といった視点も重要と考え、これまでも伺ってきたところであります。
 まず、今回示された道組織の見直し方針では、平成18年2月に策定した民間開放推進計画の考え方を踏襲して、道のコア事業を中心に執行するという、スリムでスピーディーな組織に見直すこととしております。
 これを実行していくために、類似・関連業務の一元化などによる組織の統廃合に加え、民間でできることは民間にゆだねていく官から民への考え方に立って民間開放も進めていくこととされています。
 これまでも、警備や調理などの単純労務業務について委託化を進めてきたわけですが、今後、方針に沿って、具体的にどのような民間開放を考えているのか、これまでの実績と今後の予定もあわせてお伺いいたします。
 次に、市場化テストについてであります。
 道においては、業務の一層の民間開放を進める手段として、民間からの提案を受けて業務の開放を検討する北海道版の市場化テストを導入し、平成19年度に2業務をモデル実施し、本年度は、さらに、道路パトロールなどの4業務について拡大実施したとしております。
 また、本年度は、さらに市場化テストの拡大を検討するため、昨年夏に民間提案を募集し、80件を超える提案が寄せられ、民営化に向けた検討が進められているわけであります。現時点における、これらの民間提案の検討状況と、来年度以降の実施予定についてお伺いいたします。
 次に、単純労務の民間開放は、官から民への労働移動であるのに対して、市場化テストは、これまで官の領域として行われてきた事務事業が新たに民営化されることから、民間事業者にとっては、事業規模の拡大あるいは新分野への事業展開につながっていくものと考えます。
 また、非正規雇用労働者の雇用の維持につなげていく上で、昨年来、市場化テストの実施についての議論を重ねてまいりました。今後の市場化テストの実施に当たっての基本的な考え方をお伺いいたします。
 また、道内事業者の参入を促進するための方策もあわせてお伺いいたします。
 次ですが、道は、今定例会に「新たな行財政改革の取組み」の工程表の具体化を示し、この中で、市場化テストについては、平成26年度までに18業務について検討を実施し、226人分の職員削減効果を見込んでいます。
 行財政改革と市場化テストの実効性を確保するためにも、対象業務や実施時期などを明示した市場化テスト実施計画を策定すべきと提案いたします。
 こういった計画は、全国にも少ないと承知しておりますが、今後、計画の策定も含めて、どのように展開していこうと考えているのか、知事の所見を伺います。
 次に、試験研究機関の独立行政法人化についてであります。
 道の試験研究機関の法人化に当たっては、一元化することにより、総合力を発揮するなど、研究機能をこれまで以上に高める一方で、研究の効率性を上げつつ、経費の削減を目指す行革の視点からの検討も必要であり、法人化によってもたらされる効果をしっかりと明示し、取り組むべきと考えます。道民にどのようなメリットがあるのか、お示しください。
 道においては、職員数適正化計画の見直しにより、さらなる削減方針が示され、組織のスリム化に一層取り組むこととしております。先行して法人化をした他県や国の独立行政法人と比べ、道の試験研究機関においては、総務業務などに人数や手間をかけ過ぎており、改善すべき点が大いにあると痛感いたしております。
 こうしたことから、道が設立する新たな法人において、これらと整合性を図りながら、組織体制を検討すべきであり、現行で300名を超える事務職員については、3分の1程度への削減、つまり総勢100人規模にすべきと考えます。どのように対処されようとしているのか、スケジュールを含め、所見を伺います。
 教育庁においては、事務局職員適正化計画の改定版を策定中であり、その中で、平成17年度から26年度までの10年間で、現行の削減目標の15%にさらに3%上乗せし、計画期間で18%とすることを目標としており、それを達成するための方策として、組織の見直しや人事管理面での改革が不可欠であり、本庁組織の見直し、出先・所管機関の見直しを明示しておりますが、具体的にどの部署の組織改編を考えているのか、お伺いいたします。
 道と教育庁の給与事務にかかわる職員を比べると、道の13人に対し、教育庁は30人と、2倍以上の開きがあり、教育庁では、さらに14の教育局にそれぞれ給与係を置いていることから、それらを合わせると68人という膨大な職員数になっております。
 また、給与事務にかかわる職員数の推移では、道が、昭和62年度から今までに、12名、48%の削減に成功しておりますが、さらに今後も適正配置に努めていくとしているわけです。
 教育庁は、わずか3名で、10%の削減にとどまっております。このような実態について、教育長はどのように認識しておられるのか、お伺いいたします。
 教育庁の給与事務については、今まで指摘したことに加え、手作業の部分が残っているなど、効率化が図られていないことや、事務作業の一元化がなされていないなどの課題があることから、職務内容の見直しも含め、計画的に改善し、適正化計画の改定版に反映させるべきと考えますが、見解をお伺いし、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○議長釣部勲君 知事高橋はるみ君。
○知事高橋はるみ君(登壇)東議員の御質問にお答えをいたします。
 最初に、生活保護の不正受給に関し、まず、不正受給事案についてでありますが、今般の事案は、十勝保健福祉事務所管内音更町で生活保護を受給していた者が、実際には生活保護費以外の収入がありながら、これを申告せず、また、他市で生活していたにもかかわらず、訪問調査時に、居所を偽装、隠ぺいするなどして、北海道から約274万円の保護費を不正に受領したものであります。
 道といたしましては、生活保護世帯の自立に向けた援助活動を行うため、訪問調査を実施しているものであり、その場合、訪問相手と確実に面接ができるよう、事前に訪問日時を調整いたしているところであります。
 しかしながら、今般の事案においては、こうした取り扱いを悪用し、巧妙に居所の偽装、隠ぺいを行っていたものであり、結果として不正を見抜けなかったことは、道としても反省をいたしているところであります。
 次に、訪問調査活動の改善などについてでありますが、道といたしましては、今般の不正受給事案を踏まえ、生活保護世帯の実態の把握と、指導、援助がより実効のあるものとなるよう、生活実態に疑義がある世帯に対しては、予告なく訪問することや訪問回数をふやすなど、訪問調査活動に関する実施方針を見直し、各福祉事務所へ周知徹底を図ってまいる考えであります。
 また、暴力団関連ケースなどに対応するため、平成21年度のできるだけ早い時期に、暴力団対応などに専門性を有する警察官OBを特別職非常勤として採用し、主な保健福祉事務所に配置することについて検討を進めているところであります。
 道といたしましては、こうした不正受給に対しては厳正に対処することはもとより、真に保護を必要とする方々への支援に支障を来たさないよう、生活保護制度の適正な実施に取り組んでまいる考えであります。
 なお、今般の不正受給事案への対応などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、徘回老人のSOSネットワークに関し、徘回高齢者SOSネットワークに対する支援についてでありますが、道といたしましては、認知症高齢者やその家族の方々が地域で安心した生活を送るためにも、徘回高齢者SOSネットワークの取り組みは大変意義深いものと考えております。
 こうしたことから、道といたしましては、今後とも、認知症について正しく理解をし、認知症の方とその家族を温かく見守り支援する認知症サポーターの養成を行うとともに、広報紙「ほっかいどう」や道のホームページなどの各種広報媒体の活用、各種研修会の場を利用した先進取り組み事例の紹介などを通じて、徘回高齢者SOSネットワークの取り組みについて一層の周知に努めてまいる考えであります。
 加えて、認知症高齢者の方が、単一のネットワークを超えて徘回することも想定されますことから、関係者の御意見を伺いながら、ネットワーク間相互の連携のあり方について早急に検討してまいります。
 なお、連絡体制の確認については、担当の部長が答弁をさせていただきます。
 次に、新型インフルエンザ対策に関し、まず、入院病床の確保についてでありますが、道においては、国の新型インフルエンザ対策行動計画の改定を受け、入院患者の受け入れ医療機関につきましては、これまで、新型インフルエンザの発生初期から感染拡大期までは、感染症指定医療機関の陰圧病床により対応するとしていたものを、陰圧病床に限定せず、1フロアや1病棟の専用化を進めるとともに、公的医療機関を中心として対応することとし、さらに、蔓延期、いわゆるパンデミック期に至った時点で、原則として、すべての入院医療機関において対応することといたしているところであります。
 道の計画においては、パンデミック期には4500床の病床を確保することといたしておりますが、道といたしましては、計画の決定後、2次医療圏ごとに、保健所が中心となって、医師会や医療機関等との協議の場を速やかに設け、がん医療や透析医療などの地域の医療機能の維持や、医療科目などの個々の事情を勘案しながら、具体的な調整を進め、その確保を図ることといたしているところであります。
 次に、新型インフルエンザ発生時の業務対応などについてでありますが、国の行動計画では、行政機関を初め、社会経済機能の維持にかかわる事業者に対し、業務継続計画を策定するよう規定したところであり、国においては、本年度内に作成予定のガイドラインに基づき、平成21年度中に各省庁別にこの計画を策定するものと承知いたしております。
 道といたしましては、国のガイドラインを参考に、全庁的な危機管理の観点から、警察本部や教育庁との連携のもと、北海道としての業務継続計画をできるだけ早期に策定してまいる考えであります。
 また、市町村については、業務継続計画に加え、新型インフルエンザ発生時の住民の生活支援や、高齢者、障害者等の社会的弱者対策などの役割が明記されたところであり、道といたしましては、市町村が実施する業務が円滑に行えるよう、計画策定などを積極的に支援し、新型インフルエンザ対策の推進に万全を期してまいりたいと考えております。
 なお、抗インフルエンザウイルス薬の安定供給などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、第2期障がい福祉計画に関し、障害のある方の支援体制づくりなどについてでありますが、まず、お尋ねの障害者支援に関する条例については、道が進める障害者施策と同じ方向性、目標を持ったものであって、地域で暮らす障害のある方の支援に資するものと考えており、私といたしましても、御尽力された関係各位に敬意を表するとともに、議会での御議論について、大きな関心を持っているところであります。
 次に、道の支援についてでありますが、障害のある方が地域で安心して暮らすためには、相談支援を初めとした各市町村の支援体制づくりが重要であり、サービス事業者に加え、教育や医療、ボランティアなど、地域の幅広い関係者が協働して支援するネットワークを構築していく必要があると考えております。
 このため、道といたしましては、新年度において、24時間の相談対応を含め、こうしたネットワークを活用して、各地域における障害のある方に対する支援の具体的なモデルを市町村などに提示するとともに、このモデルに基づく地域づくりをアドバイスする専門的なコーディネーターを、新たに21の障害保健福祉圏域ごとに設置することといたしており、こうした取り組みにより、各市町村における支援体制づくりを積極的に支援してまいる考えであります。
 次に、障害のある方に対する支援策についてでありますが、障害のある方が地域で自立した生活をするためには、働く場や住まいの場の確保など、暮らし全般に対する支援が重要であると考えております。
 道といたしましては、平成21年度から、障害者就業・生活支援センターを4カ所増設し、全道域をカバーする体制を整備することとしたほか、障害のある方の就労支援に取り組む企業の認証制度を導入し、道の制度融資の対象とするなどの優遇措置を講じることといたしております。
 また、施設から地域生活への円滑な移行を図るため、地域生活移行コーディネーターの創設や、地域生活を体験する事業を実施するとともに、新たに、賃借物件を活用したグループホームの整備に対する補助制度を導入することといたしたところであります。
 加えて、元気な高齢者や子供たちなど、地域のさまざまな方々が協働しながら支え合う共生型事業を推進することといたしており、これらの施策を、現在策定中の第2期障がい福祉計画の中にしっかりと位置づけ、希望するすべての障害のある方々が、地域で安心して暮らせる社会づくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、障害に対する理解の促進につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画についてでありますが、第3期計画において、小規模多機能型居宅介護などの地域密着型サービスや介護予防サービスの達成率が低い主な理由といたしましては、これらのサービスが、制度創設後間もなく、事業者に十分浸透していなかったことや、要支援者の数を的確に見込むことが難しかったことなどが考えられるわけであります。
 道といたしましては、高齢者の方々が住みなれた地域で安心して生活していくためには、こうしたサービスの一層の充実を図ることが重要と考えており、市町村の第4期計画の作成に際し、必要なサービス量を地域の実情に応じて適切に見込むよう助言してきたところであります。
 その結果、小規模多機能型居宅介護などにおいては、サービス見込み量が大幅に増加いたしたところであります。
 道といたしましては、事業者に対する制度説明会などの機会や、道のホームページを活用し、事業者はもとより、広く高齢者の方々に対し、サービス内容の周知に努めるとともに、施設の具体的整備に当たっては、国の交付金の積極的な活用を市町村に働きかけるなどして、計画に盛り込まれたサービス提供基盤の確保に努めてまいります。
 次に、中山間地域等直接支払制度についてでありますが、本制度は、条件不利地域での農業生産の維持を通じて、耕作放棄地の防止や、農業、農村が有する多面的機能の確保を目的に、平成17年度から21年度までの5カ年間を期間とする第2期対策が実施されているところであります。
 本年が対策の最終年となりますことから、国においては、現在、検討会を開催し、本制度の効果などについて、総合的な検討がなされた後、予算要求に反映させていくものと承知いたしております。
 このようなことから、道といたしましては、国の動きを注視しながら適切に対応するとともに、制度の運用につきましては、学識経験者などで構成する北海道中山間地域等総合対策検討委員会の御意見をお伺いするなどして、より本道の実情に即した効果的な対策となるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、民間開放に関し、市場化テストの今後の展開についてでありますが、道といたしましては、民間企業などから提出のあった74の提案について、道税や各種貸付金などの未収金の回収業務や、コールセンターと受付案内など、18業務にまとめ、「新たな行財政改革の取組み」の推進期間である平成26年度までの実施に向けて検討を進めているところであります。
 今後、この検討結果を踏まえて、対象事業について、市場化テスト監理委員会での審議に付した上で、具体的な手順や時期などを盛り込んだ市場化テスト実施方針として、年度内をめどに取りまとめ、民間開放を積極的に進めたいと考えているところであります。
 なお、業務の民間開放などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、試験研究機関の地方独立行政法人化に関し、まず、法人化の基本的な考え方についてでありますが、社会経済情勢の急激な変動や、道民ニーズの複雑化、多様化など、道立試験研究機関を取り巻く状況が大きく変化する中にあって、研究開発機能の強化や、行財政改革の視点から、質の高い研究や、効果的、効率的な業務運営を目指して、22の試験研究機関を単一の地方独立行政法人とし、抜本的な改革に取り組むことといたしたところであります。
 法人化により、自主的・自律的管理による迅速な業務対応、法人独自の判断による、科目に縛られない予算の編成や弾力的な執行、柔軟な人事制度の構築による人事交流の拡大などが可能となるとともに、22の機関を単一法人とすることによって、法人全体の総合力を生かした研究・技術支援の展開や外部との連携の推進、地域課題に対する総合的な相談窓口の設置、規模のメリットを生かした事務の効率化などを実現することができるものと考えているところであります。
 このような取り組みを進め、これまで試験研究機関が地域において担ってきた役割や機能の維持向上を図るとともに、道内産業を支援する機能をより一層強化し、これまで以上に道民生活の向上、道内産業の振興に貢献をしてまいりたいと考えております。
 最後に、法人の組織体制についてでありますが、総務・会計業務等について、事務の簡素化や集中化を図り、効果的、効率的な運営体制とすることが重要と考えております。
 このため、議員が御指摘の趣旨も踏まえ、これまで各試験研究機関が行っていた事務の省力化を進めるとともに、支出事務等については、法人本部への集中による処理時間の短縮や処理体制のスリム化を図り、効率的な運営が可能となる法人の組織体制について、本年5月にも取りまとめていく考えでございます。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 総務部長宮地毅君。
○総務部長宮地毅君(登壇)業務の民間開放についてでありますが、道におきましては、平成18年2月に策定した民間開放推進計画におきまして、道の担うべき業務について、条例の制定や重要な計画、指針等の策定など、行政でなければ対応し得ない核となる業務に特化することとし、民間開放の徹底を図ることとしたところでございます。
 この計画に基づき、これまで、札幌医科大学の独立行政法人化のほか、釧路高等看護学院やもなみ学園の民間移管、職員研修や技能労務業務の委託化などの民間開放を行ってきたところでございます。
 今後におきましても、今回お示しをした道組織の見直し方針に基づき、試験研究機関の独立行政法人化、中央乳児院や滝川高等技術専門学院の民間移管、道立病院への指定管理者制度の導入など、それぞれの機関に応じた効果的な方策を活用しながら、スリムでスピーディーなコンパクト道庁の構築に向けて、引き続き、民間開放の徹底を図ってまいりたいと考えております。
 次に、市場化テストに関連する民間提案の検討状況についてでありますが、今年度は、16の企業などから、道税や各種貸付金等未収金の回収業務、窓口、受付、電話交換を包括した業務、道政相談業務、庁舎施設などの管理業務などの提案をいただいたところでございます。
 これらの提案につきましては、昨年7月に開催した市場化テスト監理委員会において、積極的に民間開放すべきとの意見が出されており、クリアしなければならない課題など、庁内で検討を行っているところでございます。
 現時点におきましては、本庁舎の受付案内業務と、中小企業高度化資金貸付金の未収金の回収業務について、来年度から実施することとしており、未収金の回収業務につきましては、費用対効果などの検証を行いながら、さらに業務を拡大していく考えでございます。
 次に、実施に当たっての基本的な考え方についてでありますが、市場化テストは、行政運営の効率化とあわせて、行政サービスの維持向上、さらには企業活動の活性化にも寄与する取り組みであると考えているところでございます。
 このため、実施に当たりましては、価格のみならず、サービス提供体制、さらには守秘義務、雇用環境といったことも考慮していかなければならないことから、請負を基本として、総合評価落札方式の一般競争入札により実施をしてまいりたいと考えているところでございます。
 また、道内事業者の参入機会の拡大につきましては、今後とも、契約の適正な履行及び公正な競争が確保される場合には、道内に本店を有する者による一般競争入札を行うなど、道内中小企業への発注機会の確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 保健福祉部長高橋教一君。
○保健福祉部長高橋教一君(登壇)生活保護の不正受給に関しまして、まず、道の対応についてでございますが、十勝保健福祉事務所管内の音更町で発生いたしました不正受給事案につきましては、昨年5月に不正に関する情報が寄せられましたことから、同事務所におきまして、その情報の真偽を確認するため、通報を受けてから6月までに、延べ19回にわたり、事前連絡せずに家庭訪問を実施し、不在の状況を確認するとともに、不正受給をした本人が居所としていた家屋の電気や上下水道使用量について、電力会社等へ過去にさかのぼって調査を実施し、また、金融機関に保護費を引き出した場所を照会するなど、関係先の調査を行ったところでございます。
 その上で、同事務所では、本人から直接、事情聴取し、不正の事実が確認できた昨年7月29日付で保護を停止したところであり、道といたしましては、その後も、引き続き、関係先への調査を行いますとともに、国や警察とも協議を重ね、昨年12月24日、被害届をもって、警察へ捜査を求めることとしたものでございます。
 なお、本庁が本件事案に係る報告を受けましたのは、通報から約2カ月後の7月でございまして、対応に時間を要し、適切さを欠いていたものと考えているところでございます。
 次に、訪問調査活動の実績についてでございますが、道といたしましては、生活保護世帯に対する訪問調査活動は、国の通知に基づきまして、世帯が抱える個別課題等の状況に応じて、調査回数を、暴力団関連ケースなどは月1回以上、長期入院患者や施設入所者は年1回以上など、5段階に分類した訪問計画を策定し、実施しているところでございます。
 こうした中、札幌市を除く、平成19年度の活動では、ケースワーカー1人当たりの月平均の訪問日数は、郡部におきましては4.6日、市部におきましては8.4日、また、月平均の訪問件数は、郡部におきましては20.1件、市部におきましては26.6件となっているところでございます。
 また、他府県の状況につきまして、平成18年度の実績で最も訪問日数の多い県は、郡部では和歌山県の14.0日、市部におきましては岐阜県の17.4日となっており、最も訪問件数の多い県は、郡部では福岡県の39.6件、市部では熊本県の38.7件となっており、本道は、こうした県に比べますと、訪問日数・件数とも少ない状況であるところでございます。
 次に、地域住民からの通報などについてでございますが、平成19年度におきまして、道の保健福祉事務所に寄せられた通報件数は214件であり、その内訳は、飲酒やパチンコ等の生活行動に関するものが151件、世帯員以外の者との同居等の世帯認定に関するものが27件、収入に関する情報の提供が21件、高価な物品の購入等の資産に関するものが15件となっているところでございます。
 また、通報を受けた道の保健福祉事務所におきましては、そのすべての通報に対して、市町村や民生委員、就労先などへ通報事実の確認を行いますとともに、当該世帯から事情聴取を行っているところであり、その結果、通報にあった事実が認められなかったものが125件、口頭や文書による指導を行い、改善を確認したものが86件、保護の廃止や停止、保護費の返還に至ったものが3件となっているところでございます。
 こうした中、本庁の行う指導監査におきましては、保健福祉事務所などにおける通報の処理状況につきまして、必ずしも十分に確認を行っていなかったため、今後、監査項目にしっかりと位置づけ、確認や指導の徹底を図ってまいりたいと考えております。
 次に、徘回老人のSOSネットワークに関しまして、連絡体制の確認についてでございますが、道といたしましては、徘回高齢者SOSネットワークがその機能を十分に果たすためには、警察、消防などの構成機関相互の連携、特に、情報の連絡が常に円滑に行われることが重要であると考えているところでございます。
 このため、道といたしましては、このたびの旭川市の事例を踏まえ、事務局となる各保健所に対し、ネットワークを構成する関係機関へ必要な情報が滞りなく流れるよう、連絡体制を再確認することについて、改めて徹底を図ったところでございます。
 今後、各保健所などが中心となって、ネットワーク構成機関による定期的な連絡会議を開催するなどして、それらを通じ、連絡体制の点検、確認を行ってまいりたいと考えております。
 次に、新型インフルエンザ対策に関しまして、まず、抗インフルエンザウイルス薬の安定供給についてでございますが、新型インフルエンザ発生時におきまして、必要となる量の抗インフルエンザウイルス薬を確保するため、国の行動計画に基づき、国と都道府県が共同して備蓄を行っているところでございます。
 国におきましては、今回の行動計画の改定で、備蓄量を、これまでの国民の23%相当から45%相当分まで引き上げることとしたところでございまして、北海道分といたしましては、約254万人分となるところでございますが、このうち、約109万人分につきましては、道において、これまでの備蓄分に加え、平成21年度から3年間の備蓄により確保することとし、残りの約145万人分につきましては、国が全国分として一括して管理をしているところでございます。
 なお、備蓄薬につきましては、新型インフルエンザ発生時におきまして、市場に流通する抗インフルエンザウイルス薬の在庫が一定量以下となった場合、道の備蓄分を市場に放出いたしますとともに、必要な場合は、国に対して供給を要請するなど、安定供給について万全を期してまいる考えでございます。
 次に、民間事業者との連携についてでございますが、新型インフルエンザ発生時におきましては、ライフラインの確保など、社会経済機能の維持にかかわる事業者の方々の事業継続が不可欠であり、こうした事業者におきましては、事業継続計画を策定することとされているところでございます。
 道といたしましては、関係部の緊密な連携のもと、今後、できるだけ早期に、事業者の方々に対し、国の示すガイドラインを活用した説明会や意見交換の場を設けるなど、業務継続計画の策定に向けた支援を行い、民間事業者との連携により、社会経済機能の維持が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 最後に、第2期障がい福祉計画に関しまして、障害に対する理解の促進についてでございますが、だれもが、ともに安心して地域で暮らしていくためには、障害に対する正しい理解を深め、障害を理由とする差別のない社会を実現することが重要であると考えているところでございます。
 このため、道では、権利擁護セミナーの開催を初め、人権に関するリーフレットの配布などの取り組みを行っているところでございますが、現在、障害者団体の御協力をいただきながら、さまざまな障害の特性を理解した上で、どのような配慮が必要なのかについて具体的なイメージを持つことができる映像資料を作成しているところでございます。
 道といたしましては、この映像資料につきまして、DVDの形で3000枚を作成し、教育現場や生涯学習、さらには企業の研修などでの活用を働きかけるなどいたしまして、広く道民の方々の障害に対する理解が一層深まるよう、積極的に取り組みを進めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 教育長吉田洋一君。
○教育長吉田洋一君(登壇)東議員の御質問にお答えいたします。
 職員の適正配置に関しまして、まず、職員数適正化に向けた具体的な推進方策についてでございますが、このたびの「事務局職員数適正化計画(改定版)」の案におきましては、フルコストによるゼロベースからの徹底した事務事業の見直しを行うこととしております。
 こうした観点に立ちまして、今後、本庁におきましては、各課の業務量に見合った、より一層適正な人員配置の検討を行うことといたしております。
 また、出先・所管機関のうち、教育局におきましては、係体制の見直し、グループ制の導入についての検討など、組織体制の見直しを進めることとしており、また、美術館や青少年教育施設などの所管機関につきましては、施設のあり方や管理運営方法について検討し、必要な見直しを行うなどして、職員数適正化に取り組むこととしております。
 次に、給与に係る職員体制についてでございますが、本道におきましては、教育庁や教育局など25の教育行政機関と、道立・市町村立学校の約2200校に、合わせて5万2000人を超える給与支給対象者が全道広域に勤務をしているところであります。
 このような状況のもとで、これらの教職員の給与関係事務につきましては、各学校などと連絡調整をしながら処理を行っているところでございまして、こうした勤務の広域性や教職員数に見合った職員を配置してきたところでございますが、今後とも、給与関係事務を含め、効率的、効果的な執行体制の整備に努める必要がありますので、現在の事務局職員数適正化計画を改定することにしたところでございます。
 最後に、給与事務についてでございますが、現在、道教委におきましては、ただいまも申し上げましたように、本庁や教育局を初め、道立・市町村立学校など、5万2000人を超える職員の給与事務を行っているところでございまして、このような状況の中で、事務の効率化、省力化を図るため、これまでも、給与情報システムやグループ制の導入などに努めてきたところでございますが、今後におきましては、事務局職員数適正化計画の改定に当たりまして、より一層、効果的、効率的な執行体制の整備を図るため、知事部局と連携を図りながら、全道一元的な事務処理方法や、それに伴う本庁の執行体制の見直しなどに向け、検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 東国幹君の質問は終了いたしました。
 稲村久男君。

○4番稲村久男君(登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従い、順次質問をしてまいります。
 初めに、地域医療の確保についてであります。
 御存じのとおり、道内の医療提供体制は、市町村立病院を初めとする自治体病院が、高度医療から1次医療に至るまで、その地域の医療を支える大きな役割を果たしてきたところであります。その自治体病院の経営環境は、医療提供体制の維持が大変厳しい状況となっており、地域の医療が崩壊寸前のところまで来ている状況にあります。
 その背景には、医師や看護師などの医療スタッフの不足、たび重なる診療報酬のマイナス改定、救急医療などの不採算医療の実践などが挙げられ、さらに、小規模な病院が多いなど、北海道特有の事情もあると考えているところであります。
 このような状況を踏まえ、一昨年12月には、国・総務省は、公立病院改革ガイドラインを示し、さらに、昨年1月には、道が自治体病院等広域化・連携構想を策定して、早いもので、策定から1年ほどが経過いたしましたが、地域の医療はどのような状況でしょうか。
 先が見えない大きな変動をしている、この世の中において、地域住民が安心して健やかに暮らすことは大変重要なことであり、地域医療を確保することは緊急の課題でありますが、今、地域の医療が崩壊するのではないかと、私は大変危惧しているところであります。
 地域住民にとって最も身近で大切な地域医療が崩壊してからでは遅過ぎるため、崩壊を防ぐ対応はどのようにすべきか、どのような対応で地域医療を守れるのかなどの観点から、知事の所見をお伺いいたします。
 そこで、まず初めに、国が示した公立病院改革ガイドラインに基づき、平成20年度中に公立病院改革プランの策定を求めており、現在、道内の市町村では、昨年の12月末までに、赤平市を初め、6市町で既に策定され、年度末までにすべての市町村が策定すると承知しておりますが、ガイドラインの三つの視点の一つである再編・ネットワーク化に関して、各病院の改革の方向性が病床削減や診療所化である場合、3年後または5年後などにおいて、平成20年1月に策定した北海道医療計画への影響、例えば、基準病床数の整合性など、あるいは、病床削減や診療所化による医療難民の発生、または、医療が崩壊するような地域が発生するおそれはないのか、まず伺います。
 次に、自治体病院等広域化・連携構想について伺います。
 まず、現状と今後の推進状況についてでありますが、ガイドラインでは、再編・ネットワーク化に関して、個々の病院では話が進まないこともあるため、都道府県の役割として、主体的に参画し、進めることを求めております。
 道では、自治体病院等広域化・連携構想を策定し、進めていることは承知をしておりますが、各地域の検討会議の運営状況を見ると、進展しているようには思えません。
 もとより、地域医療にかかわる問題はさまざまであり、解決が難しい課題も多いと思いますが、検討が進捗しない理由についてどのように把握をし、今後、どのように推進しようとしているのか、お伺いをいたします。
 次は、モデル地区の設定についてであります。
 地方の医療の現状は、そこで働く医師などの医療人としての使命感で支えられており、それがなくなれば、地域医療が崩壊してしまう状況であります。このため、広域化・連携によって、地域全体で医療を確保することが、今後、ますます重要になってくるものと考えております。
 しかし、現実には、機能を縮小する側と機能を拡張する側の温度差などから協議が難航し、長期化することが予想され、なかなか広域化が進展しないと思うのであります。
 そこで、医師確保の対応とあわせて、道内に広域化・連携のモデル地区を設定した上で、国や道が重点的に支援し、病院経営や医療提供体制を整え、それを順次拡大していくなどの対応ができないものか、お伺いをいたします。
 次に、自治体病院への財政支援について伺います。
 まず、公的病院などとの比較についてでありますが、自治体病院への財政支援に関して、地域の中核病院として、高度医療や不採算医療を実践しつつ、地域医療の最後のとりでとして取り組んでいる自治体病院に対して、国の補助メニューである施設設備整備などの補助金が、公的病院、民間病院と比較して、どのような状況になっているのか、伺います。
 次は、今後の財政支援についてであります。
 地域の中核を担う自治体病院は、救急医療、高度医療を担う場合が多く、診断のための高額な放射線機器の導入、治療のための集中治療室や手術室の整備、それらに必要な医療機器の整備など、質の高い医療を提供するための財政的負担が大きな問題であると考えます。
 地域の中核を担う自治体病院に対する今後の財政支援についてどのように考えているのか、伺います。
 次は、周産期医療について伺います。
 まず、周産期医療の体制についてでありますが、昨年10月に東京都で発生した妊婦死亡問題で、病院側が転院搬送の受け入れを断った理由として最も多かったのが、NICUの不足でありました。
 札幌市においても、一昨年の11月に、自宅で早産した未熟児が、病院から相次いで受け入れを断られ、8カ所目となる搬送先の病院で数日後に死亡したことが、昨年12月に明らかになりました。
 道内におけるハイリスク分娩の対応やNICUの整備状況など、周産期医療の体制はどうなっているのか、伺います。
 次は、今後の整備方針についてであります。
 産婦人科医や小児科医の不足の問題、NICU不足の問題など、課題が多い中、道においては、北海道周産期医療システム整備計画、小児科医療重点化計画など、周産期医療の確保に向けた計画が進められていますが、整備する側の自治体病院は、新生児を専門に収容するための施設の整備、新生児の治療に必要な設備や医療機器の整備、医療スタッフの24時間体制の確立、新生児に対する専門医の確保など、NICUの整備運営に相当な負担を強いられていますが、今後どのように整備していく方針なのか、伺います。
 次は、市町村立病院の経営健全化について伺います。
 道内の自治体病院が抱える不良債務は年々増加し、12の市町村が公立病院特例債を発行すると聞いていますが、今後も、医師、看護師の不足、低い診療報酬、不採算医療の実践などが続けば、経営の悪化は避けられないと考えています。
 また、地域の中核を担う自治体病院は、国や道から各種指定を受けており、施設設備の充実や医療機器などの整備が病院経営に負担をかけ、財政規模の小さな自治体では、病院経営の悪化が市町村財政を直撃することとなります。
 病院経営は、これまでとは違い、地方財政健全化法に拘束されることになっており、地元では、地域の医療を必死に支えているにもかかわらず、経営が悪化し、一般会計等との連結決算で健全化法の適用を受ける事態も考えられ、危惧するところであります。道は、このようなことを踏まえ、どのような対応をしようとしているのか、伺います。
 次に、道立試験研究機関の地方独立行政法人化について伺います。
 知事は、道立試験研究機関を地方独立行政法人とする方針を打ち出し、今定例会において、仮称・地方独立行政法人北海道総合研究機構の定款案を提案しました。
 しかし、道立試験研究機関は、これまで、幅広い分野において、時代のニーズに即応した試験研究を行い、北海道の産業や道民生活の向上に大きく貢献してきており、法人化するにはさまざまな問題があると私は考えておりますので、知事の所見をお伺いいたします。
 まず、道立試験研究機関の役割についてお伺いをいたします。
 知事は、平成21年の道政執行方針において、「原野に開墾のくわが入れられてから、わずか百数十年。」と話されましたが、私には、この百数十年を、わずかという軽い表現で形容することはできません。(発言する者あり)先人たちの血と汗と涙がつぎ込まれた百数十年と信じており、この間、道立試験研究機関は、まさにその一翼を担い、今後も、道の責任において、さらに発展させる必要があると考えております。
 そこで、知事は、道立試験研究機関が果たしてきた役割と今後の展望について、どのような認識を持っているのか、お伺いをいたします。
 次は、行財政改革との関連についてであります。
 道のこれまでの説明では、独法化の目的は、社会経済状況の変化に柔軟に対応できる組織へ改革するとしておりますが、一方、道議会においては、平成19年12月の予算特別委員会の附帯意見として、「行革の観点のみでの検討であっては、将来に大きな禍根を残すことが懸念される。」とされております。
 そこで、今回の法人化と行財政改革とは具体的にどのような関係があるのか、伺います。
 次は、法人化のスケジュールなどについてであります。
 独法化の議論に当たっては、仮称・地方独立行政法人北海道総合研究機構の運営方法や数値目標、そして、どのように道民生活の向上や産業振興に寄与するのかなど、明確かつ詳細な将来ビジョンが示されなければならないと考えますが、知事は、どのような意図を持って、今定例会に定款案のみを提案しているのか、伺います。
 次は、道民の意見聴取についてであります。
 地方独立行政法人法では、徹底した情報公開が大きな柱となっておりますが、私は、検討段階から、道民に対する詳細な情報の提供と丁寧な説明、そして、オープンな議論が必要と考えております。
 そこで、知事は、今後どのように道民意見を聴取していこうとしているのか、伺います。
 次は、市町村などからの意見への対応についてであります。
 法人化の対象となる機関が立地する市町村や市町村議会、あるいは関係団体からは、既に、反対や慎重な検討を求める意見が多いと聞いております。このまま強行的に法人化を進めるならば、知事は、支庁制度改革について何も反省していないと指摘せざるを得ません。
 そこで、知事は、これらの意見にどう対応していくつもりなのか、お伺いをいたします。
 次は、職員の処遇についてであります。
 私は、道立試験研究機関の研究成果は、まさに道民の財産であり、そこで働く職員も、同じく道民の財産であると思っております。
 このため、職員が、これまでと同様に、試験研究に励み、研究成果を上げていく上では、職員の身分や給与、人事管理は大変重要であり、やりがいや意欲、そして、安定性のある処遇を保障しなければならないと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
 また、地方独立行政法人法の成立過程では、衆参両院の総務委員会において、雇用問題、労働条件に配慮することや、関係労働組合と十分な意思疎通を行うことが全会一致で附帯決議されております。
 そこで、関係労働組合への説明や理解の状況についても、あわせてお伺いをいたします。
 次は、夕張市の財政再生計画の策定についてであります。
 御承知のとおり、夕張市は、平成19年3月、財政再建計画を策定し、同年4月より、財政再建の道をスタートさせました。時がたつのは早いもので、既に2年が経過しようとしております。
 私は、夕張市あるいは北海道の歴史にとって、そして、広く自治体財政制度の歴史を考えても、この2年間は極めて重大な意味を持つものと考えております。
 なぜならば、夕張市のこの2年間は、人口が約1割も減少したように、かつてない厳しい状況に追い込まれ、夕張市の将来に甚大な影響を及ぼすことはもちろん、この間、北海道はどのような役割を果たしてきたのか、国はどう対応してきたのかが、将来にわたり問われることになると考えるからであります。
 こうした視点に立てば、夕張市が平成21年度中に策定する財政再生計画は、この2年間の経験に対して、真摯に向き合い、十分な検証を踏まえて、夕張市が真に再生できる計画を策定しなければなりません。
 そこで、目前に迫っている夕張市の財政再生計画の策定に関して、知事の所見を伺ってまいります。
 まず、財政再建計画における課題についてであります。
 夕張市では、この2年の間に、急激な人口減少はもとより、地域医療の危機、老朽化施設の維持修繕、または集約化、不十分な行政執行体制など、財政再建計画では対応し切れない、さまざまな問題が生じてきました。
 そこで、知事は、この2年間を振り返り、財政再建計画にはどのような課題があったと認識しているのか、お伺いをいたします。
 次は、財政再生計画策定に向けた考え方についてお伺いします。
 知事は、さきの我が会派の代表質問において、夕張市からは、財政再生計画の策定に当たって、現在の財政再建計画を基本に、今後想定される課題について検討整理した上で、修正を加えていきたいとの考えを伺っていると答弁しております。
 しかし、夕張市の財政再建計画では、後年度になるほど赤字解消額がふえる計画となっているにもかかわらず、この2年の間に人口が約1割も減少しております。このような状況から、税収や交付税の減少が避けられないと予想されます。この現状に照らせば、私は、財政再建計画の実現は極めて困難と考えております。
 そこで、今後策定する財政再生計画は、財政再建計画を基本とするのではなく、白紙に戻すぐらいの姿勢で臨み、夕張市の現状に合わせた、実効性のある計画を策定しなければならないと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
 また、財政再生計画では、現実問題として、財政の再生と市民の安心な暮らしという、時には相反する二つの課題に立ち向かわなければなりませんが、北海道として、具体的に何を優先し、助言、協力していくのか、お伺いをいたします。
 次は、将来の行政執行体制確立に向けた夕張市職員の処遇改善について伺います。
 夕張市では、職員の給与や退職金の大幅な削減などの影響により、計画を上回るスピードで行政体制が縮小しました。
 そして、この2年間、職員は過度な時間外業務を強いられており、精神的な苦痛を訴える職員も多いと聞いております。
 この危機的状況となった夕張市の行政執行体制を補うために、北海道を初め、他の自治体や民間からも職員が派遣されていることは、夕張市にとって力強い支えになっていると考えます。
 しかし、将来に思いをはせれば、外部からの派遣職員ではなく、夕張市で生涯暮らす夕張市の職員こそが地域再生の原動力となることは確かであります。
 そこで、職員のこれ以上の早期退職を食いとめ、一定の職員数を確保しながら、人材育成に努めるためにも、職員の処遇を改善し、やりがいと希望の持てる環境づくりが必要と考えますが、知事の所見を伺います。
 以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
○議長釣部勲君 知事高橋はるみ君。
○知事高橋はるみ君(登壇)稲村議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、地域医療の確保に関し、まず、広域化・連携に向けた取り組みについてでありますが、地域において、医療事情はさまざまであり、広域化・連携に当たっての課題や、取り組むべき内容も異なっておりますが、自治体病院の経営の健全化が急がれる地域については、できるだけ速やかに広域化・連携を進めなければならないと考えているところであります。
 このため、道といたしましては、こうした医療事情の厳しい地域について、今後、市町村や医療機関と精力的に協議をし、医師確保に対する支援など、具体的な連携体制の構築に向けて重点的に取り組むとともに、これらの事例について、他の地域に情報提供するなど、各地域において広域化・連携が進むよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、自治体病院に対する今後の財政支援についてでありますが、いわゆる三位一体改革により、自治体病院の医療施設に係る補助金については、その多くが廃止、縮減され、税源移譲や地方交付税により、一般財源化されたところであります。
 こうした中、平成21年度において、公立病院改革ガイドラインに基づく自治体病院の改革を進めるための財政措置として、産科や小児科、救急医療等に対する地方交付税が約700億円増額されることとなったところであります。
 道といたしましては、今後とも、地域医療の確保を図る観点から、全国知事会や全国自治体病院協議会等と連携し、自治体病院に対する地方財政措置の拡充や診療報酬の見直しなどについて、国に対し、強く働きかけてまいる考えであります。
 次に、自治体病院における周産期医療体制の整備についてでありますが、地域における産婦人科や小児科の医師の確保が難しい中、道といたしましては、周産期医療システム整備計画に基づき、NICUを保有する中核的な自治体病院等に対し、3医育大学の協力を得て、医師の重点的な確保を図ってきたところであります。
 このような中、先般、私自身も、3医育大学の産婦人科の教授の方々とお会いをして、周産期センターなどへの優先的な医師の配置などを直接要請いたしたところであります。
 道といたしましては、今後とも、こうした取り組みに加え、国に対し、産科や小児医療等に対する適切な診療報酬上の評価や地方財政措置の充実について強く要望するなど、地域における周産期医療体制の確保に努めてまいる考えであります。
 なお、市町村立病院の経営健全化などについては、担当の部長が答弁をさせていただきます。
 次に、道立試験研究機関の地方独立行政法人化に関し、まず、道立試験研究機関の役割等についてでありますが、これまで、道の試験研究機関は、道民生活の向上や道内産業の育成、発展のために、各分野で地域における課題などに応じた研究開発を行い、その成果を道民に還元する重要な役割を果たしてきたと認識いたしております。
 こうした中、社会経済情勢の急激な変動や、道民ニーズの複雑化、多様化など、道立試験研究機関を取り巻く状況が大きく変化してきており、これまで以上に、効果的、効率的な研究開発や技術支援を展開していくことが求められているところであります。
 新たに設立する法人においては、法人化のメリットを最大限活用し、迅速な業務対応や予算の弾力的な執行を図るとともに、民間企業との共同研究や企業ニーズに応じた研究成果の還元、産学官コーディネート活動などに積極的に取り組むなど、研究開発機能や技術支援機能の充実強化を図り、道民生活の向上や道内産業の振興により一層貢献できる北海道の試験研究機関としてまいりたいと考えております。
 次に、法人化に当たっての考え方についてでありますが、道民生活の向上や道内産業の振興に寄与していくためには、試験研究機関の人材や研究成果をより有効に活用し、これまで以上に、道民ニーズに迅速かつ的確に対応するなど、研究機関としての機能をさらに強化していくことが重要であると考えているところであります。
 このため、道の試験研究機関を取り巻く状況の変化や外部有識者からの提言などを踏まえ、研究開発機能の強化や行財政改革の視点から、抜本的な改革に取り組む必要があると考えているところであります。
 このため、自律性、自主性の高い運営による迅速な意思決定や、予算や人事における柔軟な運用が図られるなど、質の高い研究や、効果的、効率的な業務運営が可能となる地方独立行政法人制度を導入することといたしたところであります。
 次に、法人化のスケジュール等についてでありますが、平成22年4月の法人設立に向けた具体的な制度設計を進めるに当たり、法人の枠組みとなる目的や業務の範囲などを明らかにすることが重要と考え、市町村や関係団体の御意見も伺いながら、定款案を取りまとめ、このたび提案をさせていただいたところであります。
 今後、法人の目的や業務が着実に実施されるよう、道が法人に示す中期目標につきましては、本年4月にパブリックコメントを実施するとともに、市町村や関係団体から御意見を伺うほか、具体的な法人運営の仕組みにつきましても、市町村などに検討状況をお示ししながら、制度設計を進めてまいる考えであります。
 次に、職員の勤務環境についてでありますが、法人に求められる役割や機能を十分発揮するためには、職員が意欲を持って業務に専念できる環境を整備することが重要であると考えており、勤務条件等につきましては、さきに法人化した札幌医科大学の例を踏まえ、道の制度に準拠することを基本に、現在、検討を進めているところであります。
 今後、具体的な制度設計を進めるに当たっては、職員への情報提供や意見交換を行うなど、引き続き、情報の共有化を図り、職員が安心して法人に移行できるよう、適切に対応してまいる考えであります。
 なお、道民意見の聴取などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、夕張市の財政再生計画の策定についてでありますが、道といたしましては、夕張市が財政再生計画を策定するに当たっては、現在の再建計画を基本としつつ、今後想定される課題について検討整理した上で、必要な修正を加えていくことになるものと考えております。
 また、財政再生計画は、夕張市が引き続き全力で財政の再生に取り組むとともに、市民の皆様方が将来にわたって安心して暮らすことができるよう、必要な行政サービスを提供できる計画とすることが何より大切であると考えます。
 道といたしましては、市の主体的な財政再生計画の策定に向けて、市のお考えをよくお伺いしながら、積極的に助言、協力をするとともに、国との調整についてもしっかりと行ってまいります。
 なお、夕張市の財政再建計画における課題などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 総務部長宮地毅君。
○総務部長宮地毅君(登壇)道立試験研究機関の地方独立行政法人化に関し、まず、道民意見の聴取についてでありますが、法人化に当たりましては、道民を初めとする市町村、関係団体の御意見を伺いながら、検討を進めていくことが重要でありますことから、これまでも、道立試験研究機関の改革及び地方独立行政法人制度の導入に関する方針や定款案の取りまとめに当たり、市町村、関係団体からの御意見をいただいたところでございます。
 今後、道が法人に示す中期目標につきましては、パブリックコメントを実施するとともに、市町村、関係団体からの御意見を伺うほか、具体的な法人運営の仕組みについても、市町村などに検討状況をお示しし、御意見を伺ってまいる考えでございます。
 次に、市町村等からの意見への対応についてでありますが、法人化への取り組みにつきましては、市町村、関係団体の理解と協力のもとに進めていくことが重要でありますことから、定款の策定に当たりましては、市町村、関係団体からの御意見を伺い、必要な修正を行うなどした上で、このたび定款案を提案させていただいたところでございます。
 また、法人運営や業務内容、外部との連携などに関して、さまざまな御意見が寄せられており、これらにつきましては、今後、法人の具体的な制度設計に反映させてまいる考えでございます。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 企画振興部長成田一憲君。
○企画振興部長成田一憲君(登壇)初めに、市町村立病院の経営健全化についてでございますが、道内の市町村立病院は、地域における基幹的な病院として地域医療に大きな役割を果たしているところでありますが、医師・看護師不足などにより、厳しい経営状況にあり、このことは、市町村財政の悪化の要因にもなっているところであります。
 こうした中で、道といたしましては、これまでも、市町村立病院の経営状況の把握に努めながら、経営アドバイザーの派遣を行うなど、経営健全化に向けた取り組みについて助言を行うとともに、国に対して必要な地方財政措置の拡充を要望してきたところでございます。
 この結果、公立病院特例債の発行が認められることとなり、また、不採算地区病院の運営費に係る財政措置の拡充などが図られるところでございまして、市町村においては、こうした制度などを活用しながら、経営の効率化や再編・ネットワーク化など、経営健全化に向けた取り組みを着実に進めていくことが重要と考えております。
 道といたしましては、今後とも、地域医療の確保と市町村立病院の経営健全化に向けて必要な情報提供や助言に努めるとともに、市長会、町村会などとも連携しながら、必要な地方財政措置の充実が図られるよう、国に対して強く要望してまいります。
 次に、夕張市の財政再建計画における課題についてでありますが、財政再建計画は、計画の策定後に生じた新たな課題に対応するため、必要がある場合には、着実な赤字の解消を基本に、随時、変更ができる仕組みとなっております。
 これまで、夕張市においては、市立診療所の改修や高規格救急車の整備、さらには、さまざまな市民活動への支援など、新たな課題に対応しながら、財政再建と地域再生に向けた取り組みを進めてきており、今年度末においても、計画どおりの赤字解消が図られる見込みでございます。
 現在、市が抱える課題といたしましては、老朽化した公共施設の維持修繕のあり方や、公営住宅の集約化、行政執行体制の確保などがあるものと認識しており、市においては、これらの課題を検討整理した上で、必要に応じ、計画の変更を行っていくことになるものと考えております。
 最後に、夕張市の職員の処遇の改善についてでございますが、夕張市の職員の方々は、職員の大量退職などに伴う一人一人の業務量の増加や給与の削減などにより、厳しい勤務条件の中で、財政再建計画の着実な実行と地域の再生に向け、懸命に努力しておられるものと認識しております。
 こうした中、夕張市においては、組織機構を見直し、グループ制を導入するとともに、消防や建築部門の職員の新規採用などを行ってきているところでございます。
 夕張市の財政再建計画においては、市民税の引き上げや人件費の削減など、歳入歳出の徹底した見直しにより、市民の皆様方の御理解と御協力をいただきながら、財政再建を着実に進めていくこととしておりますことから、市職員の処遇の改善につきましては、市において、計画に与える影響や市民の皆様方の御意見など、幅広い視点から検討を行うことが必要であり、道としては、市のお考えをよくお聞きしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 保健福祉部長高橋教一君。
○保健福祉部長高橋教一君(登壇)地域医療の確保に関しまして、まず、公立病院改革プランの影響についてでございますが、現在、道内各地域に検討会議を設置し、地域における自治体病院等の役割分担と連携について協議を行っているところでございますが、こうした中、将来の医療需要や経営効率の向上を勘案し、病床数の見直しや診療所化を行う病院があると承知しているところでございます。
 これら病院におきましては、入院医療に支障のない範囲で病床を削減することとしておりますほか、医療機関に併設して介護老人保健施設を設置するなど、福祉サービスとの連携のもと、患者の受け皿の確保を図っているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、北海道医療計画に基づく第1次から第3次までの医療提供体制を踏まえ、地域の医療機関相互の役割分担と連携の促進や病床数の確保に係る調整に取り組むなど、地域において必要な医療提供体制づくりに向けまして、積極的に役割を果たしてまいりたいと考えております。
 次に、自治体病院等の広域化・連携に向けた取り組みについてでございますが、地域の検討会議において協議を進める中で、市町村や関係者の方々には、身近な医療機関がなくなるのではないかといった不安、また、病院の運営に係る市町村間の費用負担に対する懸念などもあり、地域によっては、検討を進める上でのコンセンサスづくりに時間を要しているところもあるところでございます。
 このため、道といたしましては、保健所が地域の検討会議に参画し、市町村間の意見調整など具体的な課題の解決に向けて、その役割を果たしますほか、地域医療アドバイザーを派遣し、地域の議論を促進させますとともに、さまざまな機会をとらえて、市町村や自治体病院等関係者との意見交換を積極的に行うなど、広域化・連携の推進に、より一層努めてまいりたいと考えております。
 次に、国の補助制度についてでございますが、厚生労働省が所管する医療施設に係る補助事業は、三位一体改革により、平成18年度に抜本的に見直され、公的病院や民間病院は、ほぼ従来どおり補助対象となっておりますものの、自治体病院につきましては、その大半が、税源移譲の対象として、廃止または縮減などが行われたところでございます。
 このため、現在、自治体病院が活用できる補助金といたしましては、僻地医療拠点病院や僻地診療所の施設設備整備など、一部に限られているところでございます。
 最後に、本道の周産期医療体制についてでございますが、道におきましては、ハイリスク分娩やハイリスク児に対応するため、周産期母子医療センターを設置いたしますとともに、新生児に対する集中治療管理を行うNICUの整備に努めてきたところでございます。
 現在、総合周産期母子医療センターにつきましては、第3次医療圏において1カ所ずつ、地域周産期母子医療センターにつきましては、21の第2次医療圏のうち、19圏域に25カ所設置をしているところでございます。
 また、NICUにつきましては、これまで34の病院で186床が整備されているところでございますが、道央圏におきましては、恒常的に満床となっておりますことから、道といたしましては、平成21年度におきまして、3カ所の地域周産期母子医療センターが実施するNICUの増床に対し支援をすることとしているところでございます。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 稲村久男君。
○4番稲村久男君(登壇・拍手)(発言する者あり)ただいま、地域医療の確保に関して、また、自治体病院等広域化・連携構想などについて、それぞれ、知事並びに関係部長から答弁をいただいたところであります。
 私は、地域の住民が安心していつまでも健やかに暮らしていくためにも、地域医療の確保は大変重要なことと考えており、良質な医療を継続して提供していくためには、道としても、医療提供体制の整備を初めとする支援などについて、積極的に行うべきではないかと考えており、ただいまの答弁では不十分なので、再質問をさせていただきます。
 そこで、周産期医療に関してであります。
 周産期医療に関する先ほどの答弁は、深刻な地域の事情を理解しているようには思えません。身近な地域で安心して子供を産み、育てることは、道民の願いであり、道には、その希望をかなえるべく、努力する必要があります。
 しかし、現実には、分娩を取り扱う施設は減り続け、残った分娩施設の負担はふえ続けています。
 このような施設を、人員配置と財政の面から支援し、安全、安心なお産を行える環境をつくることについて、道はもっと積極的に対応すべきと考えますが、再度、知事の見解をお伺いいたします。
 次に、道立試験研究機関の独立行政法人化についてであります。
 まず、法人化のスケジュール等について、知事からは、具体的な制度設計を進めるに当たり、定款案を提案したとの答弁がありました。
 つまり、具体的な制度設計もできていない段階で定款案を提案しているのです。知事、これでどのような議論を行えと言うのですか。
 今定例会に提案するのは拙速過ぎます。やはり、定款案だけではなく、具体的なビジョンを示した上で議論しなければならないと考えています。再度、知事の見解を伺います。
 次に、法人化の進め方についてでありますが、もし、今定例会で議決されたならば、知事は、道議会で大枠の理解を得たとして、強引に法人化を進めるのではないかと私は強く懸念しています。
 いまだ関係者からの理解を得ているとは思えません。改革を進めようとするならば、まず、関係者の理解を得ることは最低限のことであるはずであります。この点から見ても、今定例会に定款案を提案していることは、拙速と言わざるを得ません。
 今後、道民、特に市町村や関係団体に対しては丁寧な説明を行い、十分な理解を求めるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 最後に、夕張市の財政再生計画の策定についてであります。
 将来の夕張市を展望するとき、今後、策定する財政再生計画は、まさに一つの自治体の生死をかけた計画となることは疑いようがありません。
 ただいまの答弁から、知事も、現行計画にはさまざまな課題があると認識していることが明らかになりました。
 私は、その中でも、最も根幹的な問題は、現行計画の期間内で巨額の赤字を解消するのは不可能に近いことだと考えています。
 このため、今後、財政再生計画を策定するに当たっては、まず、現実離れした現計画と決別するとともに、夕張市の現状を直視した上で、人口、税収、交付税、そして市民生活に直結する施設の維持管理経費など、必要経費を推計し直し、夕張市が真に再生できる、実現可能な計画をゼロから策定することが必要だと考えます。
 夕張市の再生に向け、知事は、夕張市にどのように協力をし、国に何を求めるかなど、その果たすべき役割は、夕張市の将来にわたって影響を与える極めて重要なものであることを指摘いたしまして、私の再質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○議長釣部勲君 知事。
○知事高橋はるみ君(登壇)稲村議員の再質問にお答えをいたします。
 最初に、地域医療の確保に関し、周産期医療体制の整備についてでありますが、道におきましては、地域における分娩施設を確保するため、平成21年度から、分娩数が少なく、採算のとれない産科医療機関に対し、運営費の補助を行うことといたしたところであります。
 また、周産期母子医療センターに対し、医師の重点的な確保に努めるとともに、道央圏においてNICUの増床を図ることといたしているところであります。
 さらに、周産期母子医療センター等の空床情報を積極的に収集し、消防機関等からの照会に対し、搬送先の確保、調整などを行うコーディネーターを札幌市と共同で配置することといたしているところであります。
 道といたしましては、今後とも、こうした取り組みを通じて、地域において産科医療機関を確保するとともに、限られた医療資源の中、医療機関相互の連携を図り、妊産婦の方々が地域において安全で安心して出産できる医療体制の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、道立試験研究機関の地方独立行政法人化に関し、まず、法人化のスケジュール等についてでありますが、試験研究機関の地方独立行政法人化につきましては、市町村や関係団体から御意見を伺いながら進めることが重要でありますことから、これまでも、検討状況などをお示しし、御意見を伺ってきたところであり、このたび、法人の枠組みとなる目的や業務の範囲などを定める定款案を取りまとめ、御提案を申し上げているところであります。
 最後に、今後の進め方についてでありますが、法人の業務運営の基本指針となる中期目標の策定や、具体的な法人運営などの仕組みの検討に当たっても、これまでと同様に、幅広く御意見を伺い、具体的な制度設計を進めてまいる考えであります。
 以上でございます。(発言する者あり)
○議長釣部勲君 稲村久男君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。

                                                                               午後2時56分休憩    

                                                                               午後3時24分開議
    
○議長釣部勲君 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 小畑保則君。

○20番小畑保則君(登壇・拍手)(発言する者あり)それでは、通告に従い、順次質問をしてまいります。
 初めに、道有財産の有効活用についてでありますが、道においては、土地や建物などの道有財産について、経営的な視点から、設備投資や管理運営に要するコストの最小化を図るため、平成18年3月に策定した北海道ファシリティマネジメント導入基本方針に基づいて、既存の建物については長寿命化を図ることとし、建てかえや新たな施設整備が必要となった場合には、既存の建物への移転集約や、民間資金の活用による整備の可能性といったことを検討していると承知いたしております。
 また、昨年の2月には、行財政改革を一層進め、持続可能な行財政構造を構築していくために、「新たな行財政改革の取組み」改訂版を策定し、その中に「新たな道有財産改革の推進」を位置づけ、有識者懇談会など民間意見を踏まえた改革の推進を図るとしているところであります。
 こうしたことを受けて、道では、昨年6月に、有識者で構成する道有財産有効活用懇談会を立ち上げ、これまでに、東京事務所の有効活用や、職員公宅、遊休資産の売却促進について、議論、検討が進められてきたと承知いたしておりますが、これらの点について、順次質問をいたしてまいります。
 東京事務所の有効活用につきましては、昨年10月に懇談会の中間報告が行われ、土地は保有しながら有効活用を図ること、用途としてはオフィス系のビルとすること、整備の方法としては信託方式を基本とすることなどの方向性が示されたところであります。
 私は、この東京事務所の問題について、平成19年の第3回定例会で取り上げ、東京事務所の敷地のような、立地条件に恵まれている貴重な財産は、保有しながら、民間ノウハウを活用した有効活用を検討すべきと申し上げていたところであり、懇談会においても、基本的な方向性としては、同様の考え方が示されたものと考えております。
 しかしながら、懇談会の意見が出された昨年の秋以降、経済情勢は、百年に一度と言われるほど悪化の一途をたどっており、不動産市況も極めて厳しい環境にあります。この状況下で、具体的な手法や条件を決めて公募したとしても、果たして道が期待するような有効活用が図られるのか、疑問であります。
 この際、検討に十分時間をかけ、経済情勢を見きわめた上で事業に着手すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 この問題は、東京事務所だけでなく、他の出先機関などの庁舎についても検討することが必要ではないでしょうか。
 例えば、私の地元で申し上げますと、昭和40年の建築で老朽化が進行している釧路支庁の庁舎のほか、土木現業所や教育局、保健福祉事務所の建物が市内に分散しております。
 支庁の庁舎で最も古かった胆振支庁は、今月中に賃借で民間ビルへ入居することが決まっているとのことであります。
 道財政の状況を踏まえれば、今後の庁舎改築をすべて道費で賄うことは極めて厳しいものと言わざるを得ません。PFI方式や賃借での入居といった手法も検討すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、道教委では、札幌圏を中心として増加している、知的障害高等養護学校への進学希望に対応するため、小樽市銭函地区に小樽高等支援学校を新設することとし、平成21年度からの工事を計画していると承知いたしております。
 この小樽高等支援学校の新設に当たっては、時代に応じたコスト縮減や、利用者の利便性、安全性などが問われている現状を踏まえ、ファシリティーマネジメント、いわゆるFMを導入し、さらに、昨年、社団法人日本ファシリティマネジメント推進協会が作成した、施設設備等の安全性や快適性、環境保全などについて、総合的に診断、評価するシステムーーJFMES試行版を活用すると聞いておりますが、この診断・評価システムを取り入れて、新設校のFMに取り組んではどうかと考えますが、教育長の見解を伺います。
 第3回目の懇談会では、職員公宅について議論が行われ、使用見込みのない空き公宅の廃止や、空き公宅の多い地域での移転集約により、公宅の縮減を図り、用地の売却などの処分を進めることが示されております。
 私も、基本的には、道財政の現状を踏まえ、積極的に売却を進めることにより、歳入増を図るべきと考えますが、道有財産の有効活用という観点から、売却以外の方法についても検討すべきではないかと考えます。
 例えば、私の地元では、公営住宅の入居申し込みが年2回に限られていることから、生活に困窮し、民間の賃貸住宅を出て、安い賃料の公営住宅に入ろうと思っても、次の申し込み時期まで半年も待たざるを得ない例もあると聞いております。
 そこで、このような方々に対して、緊急避難的に空き公宅を貸し付けてはどうかと考えますが、見解を求めます。
 道は、空き公宅の敷地のほか、370ヘクタールを超える未利用地あるいは低利用地を抱えており、その中には、後年度に施設建設や売却の予定があり、それまでの間、駐車場や資材置き場などとして貸している例があると聞いております。
 土地の売却は、一般競争入札が原則であることは承知いたしておりますが、現に貸し付けを行っている土地については、まず、その相手方に対し、積極的に働きかけてはどうかと考えますが、見解を伺います。
 遊休資産の有効活用について伺ってまいりましたが、道有地の売却収入は、平成18年度が22億5000万円、19年度がおよそ39億円と、順調に伸びてまいりましたが、昨年秋の金融危機以来、まさに急ブレーキがかかった状態に陥っているのではないかと憂慮いたしております。
 今定例会に提案されている来年度予算では、道税収入が、今年度当初予算と比較し、13.1%、約800億円の大幅な減収見込みとなっております。
 こうした状況を考えれば、市況が冷え込んでいる中ではありますが、知恵と工夫を凝らし、より積極的に遊休資産の売却を進め、歳入の確保に努めることが強く求められると考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、地域産業の課題についてお尋ねいたします。
 初めに、石炭産業についてでありますが、釧路炭鉱は、平成14年1月の太平洋炭鉱閉山後、「炭鉱の灯を消さない」を合い言葉に、釧路コールマイン株式会社が事業を引き継ぐ形で、市民炭鉱として誕生しました。
 以来、国内で唯一残された坑内掘り炭鉱として、採炭事業とともに、国の支援を受け、平成14年度から炭鉱技術海外移転5カ年計画事業がスタートし、平成19年度からは、産炭国石炭産業高度化事業に引き継がれ、現在も、ベトナムや中国からの炭鉱技術者の受け入れ研修や、海外への技術者派遣を行う研修事業を主要な柱として実施し、今日に至っております。
 私は、海外の炭鉱への技術移転が、相手国の石炭の増産につながり、世界で最大の石炭輸入国である我が国の安定的な海外炭確保に貢献すると考えるものでありますが、この事業に対する道の認識を伺います。
 現在、産炭国石炭産業高度化事業は、当面、平成21年度まで継続するめどはあるものの、その後の保証はなく、国が21年度に行う中間事業評価がかぎを握るものと承知いたしております。
 そこで伺いますが、釧路炭鉱の活用を促進するため、この事業が平成22年度以降も継続されるよう、国に対して強く要請すべきと考えますが、所見を伺います。
 釧路コールマイン株式会社の経営安定のためには、先ほど申し上げた研修事業の充実強化を図るほか、将来を見据えた新たな事業の展開を図ることが大きな課題であると考えます。
 道は、これらの課題に取り組まなければならないコールマイン社の現状についてどのように認識しているのか、伺います。
 また、今後、コールマイン社の課題解決に向け、道としての支援を検討すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、産炭地域総合発展基金のうち、基盤整備を目的とした、いわゆる旧基金についてお尋ねいたします。
 現在、釧路管内及び空知管内の産炭地域においては、産業振興の基盤となる産業道路整備、工業団地や集客施設等の整備、定住促進に不可欠な住宅及び学校の整備、少子・高齢化と人口減少に対応するための公共施設の集約、炭鉱会社の跡地取得など、閉山によって疲弊した地域の再生に向けたまちづくりに取り組んでいるところであります。
 これに対して、道は、国と連携し、旧基金として4分の3を助成しているところでありますが、アメリカ発の世界同時不況は、これらの地域も例外ではなく、経済活動の縮小による税収等の減少、生活保護受給者の増加、中小企業対策や雇用対策に対する歳出増など、深刻な影響が及んでいるところであり、旧基金に対して地元が負担する4分の1の財源捻出に四苦八苦しているというのが実情であります。
 かつて、国は、産炭地域臨時交付金として10分の9を助成していたと承知いたしております。道においては、地域における現下の厳しい財政状況を十分に酌み取り、国とも相談の上、旧基金の助成率を臨時交付金と同じ水準まで引き上げるべきであると考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、水産業の振興について伺います。
 磯焼けは、本道においては、日本海側で顕著に見られる現象でありますが、漁業生産に大きな支障となることから、これまで、各地でさまざまな試みがなされてきたにもかかわらず、いまだに解消に至っていない深刻な課題であります。
 今議会に提案されている新年度予算案には、新規事業として、磯焼け対策総合推進事業が計上されており、道として積極的に取り組む姿勢が示されたことに、大きな期待を寄せるものであります。
 この事業は、道が、これまで泊村で行ってきた液肥を使った試験結果をもとに、檜山管内の上ノ国町沿岸で技術改良に取り組むと承知いたしておりますが、課題解決に向けて全力で取り組んでいただきたいと考えます。
 また、ほかに、道内各地で行われているさまざまな取り組みについて情報交換を行うとのことでありますが、私は、中でも、鉄鋼の製造過程で発生する鉄鋼スラグを使った取り組みに注目しているところであります。
 鉄鋼スラグの活用は、産業廃棄物を有効に利用しながら磯焼けの解消に貢献する、いわば一石二鳥の取り組みであると考えますが、道内ではどのような取り組みが行われているのか、伺うとともに、道としてどのように認識をしているのか、あわせて伺います。
 さて、私の地元の釧路市においては、水産加工業は基幹産業の一つであります。
 しかし、北洋サケ・マス漁業の縮減、イワシの水揚げの激減などから、スケトウダラを基盤としてきたところでありますが、それにも陰りが見え、近年は、加工原料となる魚の確保が課題となっており、他の地域からの調達や、輸入への依存の度合いが高まってきております。
 さらに、輸入水産加工品の増加などの影響から、より一層のコスト縮減を図りながら、国内外での競争力強化に努める一方、食の安全、安心に対する消費者ニーズへの対応が求められるなど、極めて厳しい経営環境に置かれているところであります。
 本道の重要な産業でありながら、このような状況にある水産加工業の振興を図るため、道としてどのように取り組もうとしているのか、見解を伺います。
 また、全道的にも、水産加工業は、道内の食品加工・製造業における事業所の約半数を占めており、本道の水産基地にとって欠かすことのできない重要な役割を担っているのであります。
 しかし、製造業を中心とした、いわゆる派遣切りなどに伴う雇用の場の創出が叫ばれる一方で、水産加工業においては、多くの事業所で、従業員の高齢化などによる人手不足を生じており、水産加工業の振興を図る上で大きな課題となっております。
 我が会派の代表質問に対し、知事は、人材確保が課題となっている企業と求職者のミスマッチ対策など、就業の促進に取り組むと答弁されましたが、具体的にどのような取り組みを進めるのか、考え方をお聞きし、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)
○議長釣部勲君 知事高橋はるみ君。
○知事高橋はるみ君(登壇)小畑議員の御質問にお答えをいたします。
 最初に、道有財産の有効活用に関し、まず、東京事務所の有効活用についてでありますが、道におきましては、道有財産有効活用懇談会の中間報告などを踏まえ、これまで、道財政への効果や事業に伴うリスクなど、有効活用の手法についての課題や、その実施時期について検討を進めてまいったところでございます。
 しかしながら、昨年秋以降の急激な景気後退に伴い、東京におきましても、不動産取引が減少し、地価も下落傾向にあるなど、不動産市況は極めて厳しい状況にあるものと認識をいたしております。
 このようなことから、現段階で事業者の公募を行ったとしても、道財政への効果が高い提案をいただくことは難しいものと考えており、今後、地価の動向や事業者のヒアリングなどを通じて、経済情勢を十分に見きわめた上で、事業の実施時期を検討してまいりたいと考えております。
 次に、遊休資産の売却促進についてでありますが、道では、危機的財政状況にかんがみ、平成18年11月に、遊休資産売却促進方針を策定し、遊休資産の集中的かつ緊急的な売却を進めてきているところであります。
 本年度からは、新たに、不動産関係企業を対象とした売却予定地の移動現地説明会や、民間企業のノウハウを活用した一般媒介制度の導入、民間有識者による道有財産有効活用懇談会を開催するなど、遊休資産の売却を積極的に進めているところであります。
 しかしながら、昨年秋からの不動産市況の急激な悪化により、売却収入は大幅に落ち込むことが見込まれることから、今後、不動産業者との意見交換会や民間有識者の御意見を踏まえながら、道として、あらゆる手だてを講じて、遊休資産の売却を一層進めてまいりたいと考えております。
 なお、庁舎の改築、整備などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、石炭対策に関し、まず、産炭国石炭産業高度化事業の継続などについてでありますが、道といたしましては、釧路コールマイン株式会社が行う炭鉱保安確保設備への整備に対し支援を行うとともに、昨年7月、国に対しても、北海道、北海道議会、釧路地域産炭地振興協議会等で構成をする北海道石炭対策連絡会議として、産炭国石炭産業高度化事業の平成21年度以降の継続について要望活動を展開したところであります。
 今後も、本事業の実施状況とともに、国の動向を注視し、釧路市などとも連携を図りながら、この事業の平成22年度以降の継続実施について働きかけてまいる考えであります。
 次に、産炭地域総合発展基金についてでありますが、基盤整備を目的とする、いわゆる旧基金につきましては、平成18年に、短期集中的に産炭地域の残された諸課題を一掃し、一般的な地域対策への移行を一層確実なものとするため、国において、5年の期限を設けて取り崩すことが認められたところであります。
 道におきましては、産炭地域の市や町の財政状況を勘案し、全国の産炭関連の基金の中で、当時で最高の4分の3の助成率を設定し、産業基盤の整備や人口減少等に対応したまちづくりなど、産炭地域の自立に必要な事業を支援してきたところであります。
 しかしながら、昨年来の世界的な不況の影響で、産炭地域においても、雇用対策や生活保護者の増による新たな負担が生じるなど、財政的に深刻な状況となっているとして、空知、釧路の両地域から、助成率の引き上げ要望があったところであります。
 道といたしましては、このような厳しい経済状況にかんがみ、基金を効果的に活用することにより、産炭地域の自立が着実に図られるよう、国などとも相談をしながら、適切に対応してまいる考えであります。
 なお、産炭国石炭産業高度化事業などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、水産業の振興に関し、まず、磯焼け対策の取り組みについてでありますが、道では、これまでさまざまな対策を講じてまいりましたが、現在、磯焼けの主な原因となる栄養塩の不足に注目し、液肥を使った試験を実施しており、一定の成果が得られましたことから、平成21年度には、上ノ国町において実証事業として実施することといたしております。
 また、道内では、民間企業などが鉄鋼スラグと腐植土などを混合したものを海中に設置する開発試験を増毛町など4地区で実施いたしているところであります。
 道といたしましては、新年度から、大学や研究機関などから成る磯焼け対策を総合的に検討する組織を立ち上げることとしており、民間企業などの参加もいただき、鉄鋼スラグの活用など、地域の取り組みの成果を検証するとともに、全国的な情報も提供し、磯焼け対策の効果的な取り組みを推進してまいる考えであります。
 次に、水産加工業の振興についてでありますが、本道の水産加工業は、漁獲された水産物の受け入れ先として、漁業を支えるとともに、消費者の皆様方への安全で良質な食品の提供、さらには雇用の場を提供するなど、地域経済にとって重要な産業であると考えております。
 このため、道といたしましては、栽培漁業の推進などによる資源増大や、ロシア水域における操業の確保、さらには、産地の衛生管理体制の整備など、安全で新鮮な加工原料の確保に努めてまいりましたほか、海外市場も視野に入れた新製品の開発や、経営安定のための資金の融通など、水産加工業の経営基盤の強化に取り組んでいるところであり、今後とも、漁業と水産加工業の連携を図りながら、未利用・低利用資源を活用する取り組みを推進するなど、地域の特性を生かしながら、水産加工業の一層の振興に努めてまいる考えであります。
 最後に、水産加工業の人材確保についてでありますが、道におきましては、地域の経済や雇用を支えている水産加工業の雇用実態について、昨年6月にアンケート調査を実施したところであり、全体の36%の企業が、時期的なものも含め、従業員が不足していると回答をいたしているところでございます。
 こうした水産加工業の人材不足の背景には、過疎化や高齢化といった要因に加え、労働条件などの就業環境面の課題や地域の水産加工業への理解不足など、さまざまな要因があるものと認識をしております。
 道といたしましては、新たに、このような水産加工業など、人材不足の企業に対し、雇用管理改善のためのゼミナールの開催、専門家などで構成する個別支援チームによる調査や助言、さらには、労働条件や作業環境の改善等の具体的な取り組みを行う企業に対する助成など、就業環境の整備と人材確保の一体的な取り組みを支援するなどして、地域における雇用機会を着実に求職者の雇用に結びつけていけるよう、積極的に取り組んでまいる考えであります。
 以上であります。
○議長釣部勲君 総務部長宮地毅君。
○総務部長宮地毅君(登壇)道有財産の有効活用に関し、まず、庁舎の改築、整備についてでありますが、道におきましては、厳しい財政状況のもと、平成14年10月に策定いたしました施設整備方針などを踏まえ、これまで、庁舎等の大規模な施設整備の着工を繰り延べしているところでございます。
 こうしたことを踏まえ、平成18年3月に策定した北海道ファシリティマネジメント導入基本方針に基づき、支庁など出先機関の庁舎については、長期保全計画を作成するとともに、技術職員による現地調査を順次実施し、計画的な修繕を行うことにより、できる限り長寿命化を図ることを基本といたしているところでございます。
 また、庁舎の継続使用が困難な場合には、まず、他の施設への移転集約など、既存施設の活用について検討することとしておりますが、こうした検討を経た上でも改築が必要と認める場合は、道の財政負担の軽減や平準化、将来的な利用の見込みなどを総合的に勘案し、PFIや賃借方式を含め、適切な手法を検討してまいりたいと考えております。
 次に、職員公宅についてでありますが、現在、空き公宅となっているものといたしましては、次期人事異動等のために公宅が不足するようなことにならないよう、一定程度確保しているもののほか、職員の自宅取得などにより発生しているところでございます。
 お尋ねのありました、空き公宅を一時的に使用することにつきましては、公宅としての用途または目的を妨げない限度において、災害、その他、緊急やむを得ない事態と判断される場合は、短期間に限って使用を承認できることとなっており、各事案ごとに検討してまいりたいと考えているところでございます。
 最後に、貸付先への購入の働きかけについてでありますが、道では、道有資産の有効活用の取り組みの一つとして、将来的に保有または処分するとした遊休地につきまして、それまでの間、短期的あるいは長期的な貸し付けを行っているところでございます。
 長期的な貸付先に対しましては、これまでも、当該道有地を購入していただくよう、働きかけを行っているところでありますが、今後、あらゆる手段を講じて売却を促進する観点から、短期的な貸付先を含め、道有地の購入に向けた働きかけを積極的に行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 経済部長渡辺健君。
○経済部長渡辺健君(登壇)石炭対策に関し、初めに、産炭国石炭産業高度化事業についてでありますが、釧路炭鉱において、国内唯一の坑内掘りを実施している釧路コールマイン株式会社が行う産炭国石炭産業高度化事業は、すぐれた炭鉱技術を現場において実地研修し、海外に移転する研修事業として、相手国であるベトナムや中国から、その研修内容や成果につきまして高い評価を受けているところであります。
 道といたしましても、すぐれた炭鉱技術が、実践現場における研修を通じ、海外に移転、活用され、ひいては、海外炭の安定供給につながるこの事業は、重要と認識しているところでございます。
 次に、釧路コールマイン株式会社の経営安定についてでありますが、同社におきましては、昨年9月に、これまで実施していた一般廃棄物の収集運搬や中間処理を行う新会社を立ち上げるなど、これまでも経営安定のためのさまざまな取り組みを行ってきたところであります。
 道といたしましては、これらの取り組みにつきまして、これまでも支援を行ってきたところでありますが、今後におきましても、同社が、新たに取り組もうとするすぐれた炭鉱関連技術を生かした機器開発や、これまでの技術移転事業で培った海外とのネットワークを生かした事業拡大などに対し、地元の釧路市などとも連携を図りながら、産炭地域総合発展基金を活用するなどして、支援に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 教育長吉田洋一君。
○教育長吉田洋一君(登壇)小畑議員の御質問にお答えいたします。
 小樽高等支援学校の新設に関してでございますが、道教委におきましては、施設などの整備・維持運営費に係る財政負担を軽減することを目的として策定されました北海道ファシリティマネジメント導入基本方針を踏まえ、建築物等保全規程を設けて、既存施設の長寿命化のため、計画的に施設の適切な保全や機能の維持に努めるとともに、道有資産の有効活用の取り組みを進めているところでございます。
 こうした中で、小樽高等支援学校の整備に当たりましては、旧道立小児総合保健センターの跡地と、当センターに隣接する道立中央乳児院の施設を活用することとしたほか、施設等の設計に当たりましても、ファシリティーマネジメントの視点に立ち、安全性や耐用性、快適性、省エネルギーなどの施設機能を初め、経済性にも配慮した施設となるよう計画しているところであります。
 また、この施設整備に当たりましては、社団法人日本ファシリティマネジメント推進協会が開発いたしました診断評価システムを活用して自己評価を行うとともに、施設整備の企画から運用までの各段階に精通しております社団法人北海道ファシリティマネジメント協会に対しましても、過日、第三者の立場から、ファシリティーマネジメントについて評価をしていただくよう要請したところであります。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 小畑保則君の質問は終了いたしました。
 梶谷大志君。

○5番梶谷大志君(登壇・拍手)通告に従い、順次伺ってまいります。
 道は、平成20年に策定した「新たな行財政改革の取組み」に沿って、構造的な財源不足を解消し、道民の多様なニーズに的確にこたえる政策を展開することとしています。
 今日に至るまでの収支不均衡の原因を考えたときに、北海道を取り巻く経済環境の変化に伴う道税収入の落ち込みや、三位一体改革による地方交付税の削減、あるいは少子・高齢化、人口減少などの社会的環境の変化、介護保険や老人医療費等義務的な経費の増加など、いわば外部の環境の変化にその原因の多くを求めることができると考えます。
 しかし、道債の発行については、外部環境の変化で生じた一般財源の不足があったにせよ、道の主体的な意思決定の結果であり、財源不足をもたらしたほかの要因とは性質が異なると考えます。
 そこで伺ってまいります。
 道債発行額の推移を資金別に見ると、政府の公庫資金の占める割合が低下し、ここ10年で道債の主たる資金の源泉となっているのが民間資金であり、平成19年度決算における市場公募と銀行等引き受けが発行額全体の92%を占めると承知しております。
 民間資金が主流となる中で、発行元である道が、財政状況のあり方によってはスムーズな借りかえが困難になったり、借りかえ時の金利動向のいかんによっては利払い負担が増したりするなど、市場のリスクにさらされることを危惧するのであります。
 本来、リスクはゼロとされる地方債でありますが、世界的な金融不安の影響で、昨年10月、道の5年債発行に金融機関がリスクを金利に上乗せし、北海道の資金調達コストを押し上げた事態等を踏まえ、このような市場のリスクにどのように対処されるのか、道の見通しを伺います。
 道債で資金調達を行うに当たり、将来の償還能力の側面からも判断しなければならないと考えます。道債を活用した財源対策を行うほど、道の債務残高が膨らみ、今後、取り組むべき財政再建の規模が拡大に向かい、財政の硬直化を招くことを危惧します。
 加えて、現行の減収補てん債や臨時財政対策債等、将来に地方交付税で措置されることが道の財政規律を緩め、結果として、道にとって痛みの伴わない合理的な選択として受けとめさせ、道財政の再建を先送りする方向に誘導されてきたと言わざるを得ません。
 道は、みずから償還財源を手当てすべき債務であるという認識を希薄化させていると見受けられ、地方債は、それが負債である以上、道の財政基盤を考慮して発行されるべきと考えますが、所見をお伺いいたします。
 次に、農業振興について伺います。
 先の見えない経済危機や食料生産の脆弱性から、世界各国が資源確保を加速しています。
 多くの食料を海外に依存する我が国においては、その依存体質を改め、今後も国民に安定的に食料を供給していくためにも、本道農業の供給力を高めていかなければならないと考えます。
 また、その一方で、我が国の農業は、WTOやEPAなどによって、経済のグローバル化の流れに巻き込まれようとされており、本道農業においても厳しい試練を迎えることが予測されます。
 このような中で、今後とも、本道農業が、道民を初め、国民に対して良質な農産物を安定的に供給していくためには、農業の体質をしっかりと強化していくことが必要であると考えます。
 そこで、以下、伺ってまいります。
 雇用情勢が厳しさを増す中で、その受け皿として、農業への期待が高まっています。一方で、高齢化の進展や後継者問題などによって農業者が減少しており、担い手不足は深刻化するものと考えられます。
 今後とも、農業の持続的発展を図るためには、新規就農希望者を将来にわたって安定的な農業経営の担い手として育成し、支援していくことが何よりも必要であります。
 しかし、就農しようとする際に、資金力はもとより、栽培技術や経営管理といった技術力が求められるものであり、しっかりとした就農環境の整備が必要と考えますが、道の所見をお伺いいたします。
 また、農業の国際化が迫られている中で、本道の農業経営者は将来への不安や危機感を募らせていますが、こういうときにこそ、国際化にも負けない農業経営の体質を備えていくことが必要と考えます。
 道では、農業経営の法人化によって、経営管理能力やすぐれた人材の確保のための取り組みを進めていると承知していますが、今後、農業の国際化の進展に対する不安感の解消も含め、農業生産法人の育成発展に向け、どのような方向性を持って展開しようとするのか、経営理念を持つことや、顧客や仕入れ先との取引のあり方、また、環境への取り組みや社会貢献など、ビジネスマインドを持った経営者の育成といった観点も含めて、所見をお伺いいたします。
 国の政策が大きく転換している中で、主要畑作物の作付面積は、平成12年以降、ほぼ横ばい傾向で推移をしています。
 しかし、農家戸数が減少する中で、農家1戸当たりの経営面積が19ヘクタールにも増大し、農地の集約化が進んではいるものの、家族経営における経営面積の拡大も限界と伺います。
 このような状況では、麦のような省力的な作物の作付が拡大し、連作等の障害が懸念されますが、今後とも、適正な輪作体系を確保しながら、収量の向上や収益を確保し、持続的な畑作農業を展開していくためには、どのような対応が必要と考えているのか、所見をお伺いいたします。
 このたびの予算案において、道では、国産麦と輸入麦との価格差の縮小と、安全、安心な国産麦へのニーズの高まりを好機ととらえ、道産小麦への利用転換に向けて取り組もうとしていると伺っています。
 農家、製粉会社、製めん会社、普及員等が連携し、地域の小麦を使用した製品の開発、販売に取り組まれていると承知しております。この取り組みが拡大していくことで、道産麦の需要が高まり、麦の自給率向上に寄与するとともに、道産麦について、道内で付加価値を高めようとすることによって、本道農業はもとより、食品関連産業の発展や体質強化に必ずつながっていくものと考えており、この取り組みに大いに期待をするところであります。
 道では、この道産小麦への利用転換に向けて、具体的にどのように取り組まれるのか、現況とともにお伺いをいたします。
 国においては、昨今の状況の変化を踏まえ、新たな基本計画の策定作業に着手していますが、この新たな基本計画には、我が国最大の食料供給地域として、その役割を果たしていくために必要な政策がしっかり盛り込まれるべきと考えます。
 道として、本道農業が果たすべき役割の実現に向けて、今後、どのように取り組もうとしているのか、国に対して、どのような政策提案をしていこうとするのか、所見をお伺いいたします。
 次に、オットセイ及びゴマフアザラシによる漁業被害の実態把握と対策について伺ってまいります。
 海洋生態系を考慮した漁業の推進が求められる今日、以前にも増して、漁業資源の持続的利用に当たり、海産哺乳動物に適切に対応することが求められています。中でも、海獣類については、漁網を破壊し、漁獲物を食害することにより、漁業関係者に深刻な被害を引き起こしています。
 トドを初め、オットセイ、ゴマフアザラシについては、近年、北海道海域への来遊数が増加している上に、被害も、北海道の、より南部、青森県まで拡大をしております。平成17年には、本来の回遊水域を大きく外れる島根県沖でオットセイが初めて観察された報告もあり、来遊は一層南下傾向にあると言われています。
 渡島の漁業関係者からは、1月くらいになると、オットセイが異常にふえて、釣ったヤリイカを食い荒らしていく。船団のあらかたの船についてきて、多い船になると、周りに30頭もオットセイがついて、網の中に入ってくる。かなりの被害額になると思うが、保護獣なので、黙って食べられるのを見ているしかないとの訴えがありました。
 ゴマフアザラシについても、タコの水揚げの減少、カスベ、チカ、ニシンの刺し網等の漁具への被害は大きく、稚内市にある抜海漁港も、観光資源としての期待は高いものの、釣り人が減り、同漁港内の水質も悪化するなど、被害の拡大を懸念しているのであります。
 早い段階からトドの漁業被害は訴えられており、道としても、国と連携しながら、実態や被害額の把握、駆除事業の実施等の対策が講じられております。
 しかし、近年、オットセイ、ゴマフアザラシの来遊が急増していることから、トドによる漁業被害が拡大する実態から見ても、オットセイ、ゴマフアザラシによる漁業被害額も拡大傾向にあると推測されるのであります。
 道として、オットセイ、ゴマフアザラシによる漁業被害及び被害額をどのように把握されているのか、お伺いをいたします。
 渡島半島では、平成10年ころよりトドが出没し、増加傾向にあり、伴って、七、八年ほど前からはオットセイがこれに加わり、1月から4月にかけて、ヤリイカやメバルの刺し網・底建て網漁業は、直接・間接的に甚大な被害を受けていると伺っています。
 また、被害を回避するために、漁協などを中心に、花火弾による威嚇事業を実施しても、根源的な撃退にはならず、解決には至りません。
 オットセイは、ラッコ・オットセイ猟獲取締法のもとに保護されているために、駆除することはできず、被害拡大に手をこまねいている状況にあります。
 同様に、ゴマフアザラシによる漁業被害も報告されています。
 稚内市の抜海漁港では、ゴマフアザラシが年々ふえており、漁港近辺だけで約700頭が生息し、増加に伴って、タコ等の不漁が続いています。
 現在、主に道北海域での被害報告が中心ですが、ゴマフアザラシの生息域が徐々に南下しているとの指摘もあり、網走管内、留萌管内でも、漁業関係者から、今後の被害の影響を危惧する声が聞かれます。
 漁業資源保護と被害の拡大を防ぐため、渡島半島海域を初めとする日本海側のオットセイの実態調査、道北を中心とするゴマフアザラシの実態調査を早急に行うべきと考えますが、所見を伺います。
 また、オットセイによる被害の軽減に向けて、道として取り組みを進めるべきと考えますが、所見を伺います。
 また、ゴマフアザラシについては、大変頭のよい動物で、危険察知能力が高いこと、海洋上では銃器による捕獲も大変難しいことから、アザラシの捕獲上限に及んでいないと承知をしております。漁業被害の軽減のためにも、駆除事業のあり方について検討すべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、官公需適格組合の受注確保の取り組みについて伺います。
 近年の中小企業者の官公需受注環境は、政府や自治体の財政の逼迫等による発注の減少、一般競争入札方式の拡大、指定管理者制度の導入等に加え、大企業を中心に過度な安値受注等により、これまでになく厳しいものとなっています。
 厳しい経営環境の中で、中小企業1社では受注し得ない案件を共同の力で受注し、地域が必要とする社会資本の整備やサービス等の提供を実現するとともに、何よりも、中小企業各社の経営の向上に資さなければなりません。
 平成15年に策定した中小企業者等に対する受注機会の確保に関する推進方針に基づき、中小企業者の共同による請負の活用に努めるなど、受注機会の確保、拡大を道としても図っていると承知しています。
 その中の一つである官公需適格組合に対しては、競争入札参加資格審査において、一定の優遇措置を講じる等、受注機会の確保に努めていますが、十分に活用されていないように見受けられます。
 そこで伺ってまいります。
 道としても、地元の中小企業者等が、地域の経済や雇用を支える重要な役割を果たしているという観点から、受注機会の確保、拡大について、国の出先機関、市町村、関係団体に対して要請するとともに、官公需適格組合制度の周知に努めるとしていますが、それぞれ、どこにどのように要請しているのか、お伺いをいたします。
 官公需適格組合関係者の努力にもかかわらず、受注環境の悪化の中で、減少傾向に歯どめがかからず、さらに、今後の受注環境についても改善の見通しは極めて少ないことから、積極的な展開が必要になっていると考えます。
 道として、官公需適格組合の受注機会の確保、拡大に向け、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
 次に、物流の効率化について伺います。
 北海道経済を再生し、産業の活性化を図るに当たり、さまざまな角度から取り組みを行わなければならず、物流の効率化は重要な課題の一つと位置づけられます。
 道内においては、総体的に輸送量が減少傾向にあり、道内と道外の移出入量は移入超過で推移しております。これは、地域収支が赤字であることを意味しており、主要産業の競争力の強化による出荷量の増大、移出入均衡への対策をとるとともに、物流の効率化が求められています。
 道では、道内の食品製造業者を対象に、戦略的市場開拓の推進に資するため、平成16年に、物流業務の実態、課題についてのアンケート調査を実施したと承知しております。
 その後の状況も踏まえ、道として、物流に関する実態をどのように把握されているのか、お伺いをいたします。
 道は、中小荷主企業に対し、効率的な物流システムの構築に取り組むように勧めていますが、中小荷主企業の物流効率化への取り組み状況と、これまでどのような働きかけを行ってきたのか、お伺いいたします。
 また、道内産業の競争力を支える物流環境をどのように構築しようとするのか、所見をお伺いいたします。
 次に、民間の認定職業訓練校の今後の位置づけについて伺います。
 民間の認定職業訓練校は、技術革新の進展や高齢化など、技能工を取り巻く環境の変化に対し、職業生活を通じて、常に職業能力、つまり技能を高めていくことに大きく寄与しております。
 特に、職業能力開発は、企業活動を活発にし、業界の継続発展に大きく貢献していると同時に、熟練技能士の積み重ねた経験に頼らざるを得ない技能について、実際の現場や座学を通じて、特殊な能力の継承及び向上に努めています。
 中でも、建設関連の板金、塗装、鉄筋、左官、型枠及び木造建築等の認定職業訓練校は、中学校を卒業したばかりの子供たちも、就業と同時に入校するのであります。
 事業所としては、認定職業訓練を通じて、早く一人前に育てること、そして、事業主団体として、業界の発展を目途に受け入れをするのであります。
 しかし、同時に、中学校を卒業したばかりの生徒は、就業意識も乏しいことから、事業主は、訓練校に入校させ、一人前に育てるために、雇用主として、教師として、家庭の親がわりとして、人間として自立するまで、相当な苦労をともにしているのであります。
 こういった事業所の規模は、技能工が3人から30人程度の、まさに零細企業で、今日の経済状況の悪化を受け、就業の受け入れはもちろん、職業訓練校の事業主負担の増加に伴い、新規採用職員を職業訓練に参加させることが難しくなっているという、大変差し迫った実情にあります。
 加えて、認定職業訓練校に対する道からの補助金は、この5年間で約60%も減少し、次年度も前年度比7%の減額を提示され、ここ数年、認定職業訓練校の廃止、減少が確実に進むとともに、事業所の負担増加が進み、存続が危ぶまれています。
 このことは、建設業ならば、現場を支える零細企業の職人の減少、技能の継承が困難になることを意味し、長期的には、職人の不足による業界の縮小につながる社会的課題であると考えます。
 道として、この状況にどのように対処しようとするのか、また、今後の見通しについて、それぞれ所見をお伺いいたします。
 また、高等技術専門学院と民間教育訓練機関との役割分担の方向性及び連携について、地理的条件も含めて、どのように検討していくのか、その方向性をお示しください。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)
○議長釣部勲君 知事高橋はるみ君。
○知事高橋はるみ君(登壇)梶谷議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、道債のあり方に関し、まず、道債の発行についてでありますが、今日、発行額の大宗を占める市場公募債や銀行等引受債につきましては、市場動向に大きく影響を受けますことから、低利かつ安定的な調達を行うため、引受金融機関や証券会社と、投資家動向や市況環境について適宜情報交換を行うほか、投資家向け広報活動にも意を用い、道債についての市場の理解を得なければならないものと考えております。
 このため、道といたしましては、これまでも、安定的で有利な道債を発行するため、道財政の現状や行財政改革の取り組み方針、今後の見通しなどについて、金融機関を初め、投資家の皆さんに丁寧に説明するなどして、市場の信頼の確保に努めてきたところであり、今後とも、こうした努力を重ねながら、安定的かつ計画的な発行に努力をしてまいりたいと考えております。
 次に、道債発行についての基本認識についてでありますが、社会資本整備などについては、その効果が将来にわたり維持、継続されるものでありますことから、こうした経費負担の世代間の公平といった観点で、地方債を充てているほか、地方財政の大幅な財源不足などに対応するために地方債の発行が認められるものなど、現状においても、さまざまなものがあるところであります。
 これらの地方債につきましては、当初予算編成段階においては、その時々の地方財政計画に基づき発行するものであり、また、年度途中においては、国の追加補正予算措置や災害復旧対策などに充てるもの、さらには、税収の減収に伴い、その財源手当てのために発行するものなど、いずれの地方債も、安定的な財政運営にとって必要なものであります。
 こうした地方債の償還が将来の財政運営に過度な負担とならないよう、留意しなければなりませんが、道においては、公債償還費の増大が現在の道財政の収支不足の大きな要因となっていることを踏まえ、「新たな行財政改革の取組み」に沿って、新規の道債発行の抑制を図り、道債償還費を縮減することといたしているところであり、今後においても、その時々の地方財政計画なども踏まえながら、持続可能な行財政構造の確立に向けて、最大限取り組んでまいらなければならないものと考えております。
 次に、農業振興に関し、まず、道産小麦への転換についてでありますが、道内で生産される小麦のほとんどは、うどんなどに用いられておりますが、パン、ラーメンなどに使用される強力粉は、輸入小麦が大部分を占めているところであります。
 こうした中、道産小麦への利用転換を促進するため、道や農業団体、食品業界などにより、「麦チェン」ネットワーク会議を設置し、連携協力体制を構築するとともに、道産小麦を利用している事例の積極的なPRや新商品の開発などを通じて、需要の拡大を図ってまいりたいと考えております。
 また、原料となる小麦を安定的に供給するためには、春まき小麦の作付を拡大する必要がありますので、初冬まき栽培技術の普及指導や展示圃の設置など、生産と消費の両面からの取り組みを積極的に進めてまいりたいと考えております。
 次に、食料・農業・農村基本計画の見直しに向けた対応についてでありますが、本道の農業、農村が我が国最大の食料生産地域として、その役割を一層発揮し、持続的に発展していくためには、意欲ある担い手が将来にわたって希望を持って営農に取り組むことができる、実効ある政策の展開が不可欠であります。
 このため、道といたしましては、担い手の育成確保や農業経営の安定を初めとして、食品産業との連携による農産物の付加価値向上など、さまざまな角度から政策の検討を進めているところであります。
 今後、経済界や消費者団体なども含めた幅広い議論を踏まえ、オール北海道としての政策提言を取りまとめ、これらの提言内容が計画に的確に反映されるよう、積極的に国に働きかけてまいりたいと考えております。
 なお、新規就農希望者に対する支援などについては、担当の部長が答弁をさせていただきます。
 次に、水産問題に関し、オットセイ、ゴマフアザラシによる漁業被害軽減に向けた取り組みについてでありますが、日本海地域の漁業者にとって、トドによる漁業被害に加え、オットセイ、ゴマフアザラシによる漁業被害が拡大してきたことは、漁業経営に深刻な影響を与えるものと、憂慮しているところであり、有効な被害防止対策を早期に講ずる必要があると考えております。
 このため、道といたしましては、来年度から、独立行政法人水産総合研究センターが行う、オットセイなどを追い払う試験に参画するとともに、オットセイの追い払いやアザラシの駆除を実施する市町村が鳥獣被害防止特別措置法に基づく財政支援が受けられるよう、被害防止計画の策定を促進するほか、大学や研究機関との連携を強め、生態の把握などにも取り組み、より効果的な被害防止対策の検討を進めてまいる考えであります。
 いずれにいたしましても、全道の漁業者の方々が安心して操業できるよう、国とともに、トドはもとより、オットセイやゴマフアザラシの漁業被害の防止対策に取り組んでいく考えであります。
 なお、オットセイ、ゴマフアザラシの漁業被害などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、官公需適格組合に関し、受注機会の確保についてでありますが、道といたしましては、これまでも、官公需適格組合制度の周知に努めるとともに、競争入札参加資格の審査に当たり、資本金や従業員数の要件を緩和するなど、官公需適格組合の受注機会の確保、拡大に努めてきたところであります。
 今後とも、国や中小企業団体中央会などとも連携をしながら、官公需適格組合制度の一層の周知徹底に努め、市町村に対しては、道の職員が訪問した際に直接要請を行うなどして、その受注機会の確保、拡大を図っていくとともに、中小企業者等に対する受注機会の確保に関する推進方針に基づき、地域資源活用促進法や農商工等連携促進法による認定を受けた物件等の調達について周知を図るなど、中小企業者の受注機会の確保、拡大について、幅広い観点から対応してまいりたいと考えております。
 なお、官公需適格組合制度の周知につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、物流の効率化に関し、その取り組みなどについてでありますが、道が実施した調査においては、1次産業関連の荷主企業や運輸事業者などでは、物流効率化へ向けて、納品先との条件調整や在庫の最適化、効率的輸配送システムの構築などの取り組みを行っているところであります。
 道といたしましては、効率的な物流システムの構築に資するため、国と連携して、環境に配慮した物流パネル展によるPRや効率化セミナーの開催、さらには、道のホームページにおける物流コスト効率化マニュアルの情報発信に努めているところであります。
 また、現在、北海道商工業振興審議会などにおいて、産業集積や輸出の拡大の視点から、物流面での課題に対する今後の対応策を検討しているところであり、今後とも、国や産業界などと連携を図りながら、道路や空港、港湾等の物流関連基盤施設の整備に加え、ポートセールスの推進や情報化、共同化を促進し、総合的な物流環境の整備に取り組んでまいる考えであります。
 なお、物流実態の把握につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、人材育成に関し、認定職業訓練についてでありますが、この訓練は、事業主等が法令に定める基準に従って、従業員に対して必要な職業訓練を実施するものであり、道といたしましては、訓練に必要な経費の一部を助成するとともに、訓練担当者を対象とする研修の実施などの支援を行っているところであります。
 道といたしましては、認定職業訓練は、地域の産業を支える人材を育成する上で重要な役割を担っているものと認識しており、厳しい財政状況の中、地域産業のニーズに応じた職業訓練が実施できるよう、財源の確保に努めてきたところであります。
 今後、国の支援制度のさらなる活用促進を図るとともに、支庁による現状把握に加え、職員が地域にお伺いをし、直接、御意見や御要望をお聞きし、課題などの共有化を図りながら、来年度中に認定職業訓練に対する支援のあり方などについて研究をしてまいりたいと考えております。
 なお、技術専門学院と民間との役割分担などにつきましては、担当の部長から答弁させていただきます。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 経済部長渡辺健君。
○経済部長渡辺健君(登壇)初めに、官公需適格組合に関し、制度の周知についてでありますが、この制度は、中小企業者等の受注機会の確保、拡大を目的として、官公需の受注に意欲的であり、共同受注体制が整備された事業協同組合を国が証明するものであり、地方公共団体に対して、官公需適格組合の活用について協力を要請してきているところでございます。
 道といたしましても、本制度は、地域経済の活性化や雇用の確保を図る上で有効でありますことから、中小企業者等に対する受注機会の確保に関する推進方針に基づきまして、国の出先機関や市町村、さらには独立行政法人や道の出資法人、指定管理者などに対して、官公需適格組合制度の周知に努めますとともに、中小企業の受注機会の確保、拡大について文書要請を行ってきているところでございます。
 次に、物流の効率化に関し、実態の把握についてでありますが、本道は、大消費地の首都圏などと距離があるほか、拠点都市間の移動に時間がかかるなどの地理的な条件に加え、農水産物の出荷時期が集中するなど、季節的な要因もあり、物流コストが割高になっているところであります。
 こうした状況の中、国や関係団体、学識経験者から成る、北海道総合物流施策推進会議において、国の施策大綱にあります需要サイド重視の物流や、国内外一体となった物流の実現などを目指し、本道のこれらの課題や、その解決に向けた問題意識の共有化を図っているところでございます。
 こうした会議での議論やアンケート、及び、平成19年度に実施した、荷主企業、運輸事業者などを対象としたヒアリング調査におきましては、小ロット・多頻度納入や輸配送コストの増加、さらには納入時間指定の厳格化など、物流ニーズの多様化、高度化への対応など、物流効率化に向けた課題が挙げられているところでございます。
 最後に、人材育成に関し、技術専門学院と民間との役割分担等についてでありますが、道としては、新規学校卒業者に対する職業訓練については、主に学院が担い、離転職者に対しては、民間教育訓練機関への委託により、効率的かつ機動的な職業訓練の実施に努めるとともに、在職者につきましても、民間教育訓練機関と連携しながら、企業が求める職業能力の開発向上を図っているところでございます。
 学院につきましては、平成20年3月に策定いたしました、高等技術専門学院の新しい推進体制に関する基本方針に基づき、民間にできることは民間にゆだねるとの考え方のもと、物づくり関連を重点分野として、六つの連携地域を基本に体制の見直しを進めることとしたところでございます。
 また、現下の厳しい雇用情勢に対応するため、来年度は、学院が民間教育訓練機関に委託して行う離転職者向けの職業訓練を大幅に拡充し、再就職の促進に努めることとしているところであります。
 今後とも、民間教育訓練機関はもとより、国や大学、経済界などとも連携を図りながら、地域産業で必要とされる人材の育成に積極的に取り組んでまいる考えでございます。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 農政部長細越良一君。
○農政部長細越良一君(登壇)農業振興に関し、初めに、新規就農希望者に対する支援についてでございますが、高齢化の進行や農家戸数が減少する中で、本道農業の持続的な発展を図っていくためには、新規就農希望者を初め、意欲を持って農業に取り組もうとする担い手の育成確保が大変重要な課題となっております。
 こうしたことから、道といたしましては、北海道農業担い手育成センターを通じまして、新規就農希望者への技術研修の実施や、経営開始時の機械、施設等の導入に対する無利子資金の貸し付けなどを行っているところでございます。
 また、就農後におきましては、農業改良普及センターによる栽培や経営管理に係る技術指導などを行ってきておりますが、今後とも、新規就農者の経営安定に向けまして、積極的に取り組んでまいります。
 次に、農業生産法人の育成についてでございますが、本道農業の持続的な発展を図るためには、国際化の進展に対応した経営の体質強化を進めていくことが重要であり、その取り組みの一つとして、農業生産法人の育成に努めてきたところでございます。
 道といたしましては、農業生産法人が、農地の引き受け手や新規就農希望者の研修の受け入れなどのほか、農畜産物を活用した加工品の製造、販売による付加価値向上など、地域における先導的な役割を果たすことを期待しているところでございます。
 こうしたことから、引き続き、北海道担い手育成総合支援協議会と連携をいたしまして、経営管理のノウハウやビジネス感覚を養うための研修の実施に取り組むなど、農業生産法人の育成に一層努めてまいります。
 最後に、畑作農業についてでございますが、国際化の進展や、平成19年産からの水田・畑作経営所得安定対策の導入など、畑作農業をめぐる情勢は大きく変化しているところでございます。
 このような状況の中で、本道畑作の持続的な発展を図るためには、需要の動向に即した計画的な作付や品質の向上と生産コストの一層の低減、さらには、環境と調和した農業生産活動の推進などを通じまして、消費者や加工・流通業者の方々のニーズに的確にこたえていくことが重要であるというふうに考えております。
 このため、道といたしましては、農業団体が主要畑作物ごとに設定をいたします作付指標面積に基づく計画的な生産を推進するとともに、集出荷施設を核といたしました地域農業のシステム化や省力化技術の導入の支援など、輪作を基本とした持続的な畑作農業の確立に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 水産林務部長武内良雄君。
○水産林務部長武内良雄君(登壇)水産問題に関し、オットセイ、ゴマフアザラシによる漁業被害についてでございますが、道としては、これまで、オットセイやゴマフアザラシによる被害の発生が稚内など一部の地域でありましたことから、漁業者から被害状況などについての聞き取り調査を実施しておりましたが、被害額の算定など、詳細な調査は行っていなかったところでございます。
 しかしながら、近年、オットセイが松前町や奥尻島周辺に来遊し、また、ゴマフアザラシが礼文島、天売島、焼尻島などに来遊するなど、本道の日本海側で生息海域が拡大しており、また、漁獲物被害や漁具被害も増加しておりますことから、道といたしましては、全道を対象に実施してきましたトドの漁業被害調査とあわせて、今年度から、オットセイやアザラシ類による漁業被害件数や被害額の調査を実施したところでございます。
 次に、オットセイ、ゴマフアザラシの実態調査についてでございますが、本道の日本海側に来遊するオットセイやゴマフアザラシについては、個体数や移動範囲などが不明であることや、どのような魚をどの程度食べているかなど、生態に関する知見が不足しており、漁業資源の保護と被害の拡大を防ぐためには、これらの生態の解明が重要であるというふうに考えているところでございます。
 このため、道といたしましては、オットセイなど海獣類の調査研究を行っている大学や研究機関などと連携を図りまして、海外や国内における生態に関する知見の収集に努めるとともに、漁業被害防止に必要な調査について、国などに働きかけてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○議長釣部勲君 梶谷大志君の質問は終了いたしました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 3月10日の議事日程は当日御通知いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
                                   
                                                  午後4時44分散会

BACK