平成26年第1回定例会において提出のあった意見案


意見案第3号 子ども・子育て支援新制度の円滑な施行を求める意見書

[26. 3.19 中司 哲雄議員 高橋  亨議員 包國 嘉介議員 大河 昭彦議員 山崎  泉議員 提出/26. 3.20 原案可決]

 子ども・子育て支援新制度は、平成27年4月に施行が予定されているが、この新制度は対象事業や利用方法等の大幅な変更を伴うことから、国は施行までの短期間に、利用者や事業者に混乱を生じさせることなく、市町村が円滑な移行を遂げられるよう支援することが必要である。
 しかしながら、市町村では、「市町村子ども・子育て支援事業計画」の策定はもとより、地域型保育事業の認可基準や給付対象として確認を受ける施設の運営基準などの各種条例を速やかに制定しなければならないが、現在、国では、「子ども・子育て会議」における検討結果を踏まえ、これらの認可基準などの指針を示す省令が未制定となっている。
 また、新制度において、保育サービスの確保方策を検討するためには、施設型給付へ移行する幼稚園などのサービス量を適切に見込む必要があるが、そのためには、施設型給付への移行について、事業者が適切に判断できるよう、現在検討されている公定価格案が早期に提示される必要がある。
 この公定価格案の検討に当たっては、参議院特別委員会の附帯決議を踏まえ、幼稚園教諭や保育士等の待遇改善や財源の確保に最大限努力するとの決議がなされていることから、この決議に十分配慮した公定価格の設定が求められている。
 よって、国においては、子ども・子育て支援新制度の円滑な施行を図るため、次の事項について速やかに実現されるよう強く要望する。
                                                         記
1 地方公共団体による新制度の円滑な施行に資するよう、基準省令等を早期に制定するなど速やかな情報提供に努めること。
2 新制度における幼稚園教諭や保育士等の処遇改善が図られるよう、公定価格案の設定に当たっては、関係者の意見を十分尊重し、適切な価格を早期に設定すること。
3 新制度における幼児教育・保育・子育て支援の質や量の充実が図られるよう、地域の実情を踏まえた必要な財源確保や人材確保等に努めること。
4 認定こども園に移行しない施設について安定した運営ができるよう、必要な措置を講ずること。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する。
  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 財務大臣 文部科学大臣 厚生労働大臣 内閣官房長官  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第4号 災害時多目的船の導入を求める意見書

[26. 3.19 中司 哲雄議員 高橋  亨議員 包國 嘉介議員 大河 昭彦議員 山崎  泉議員 提出/26. 3.20 原案可決]

 東日本大震災の発災から3年の節目を迎えた。東日本大震災は、地震・津波・火災・原発事故という複合災害であるとともに、その被害は東北地方太平洋沿岸部を初め広範囲に及び、特に沿岸地域では津波によって壊滅的とも言える被害を受け、被災地域内ではほとんどの医療機関が機能不全に陥るとともに、交通網の寸断により内陸部の医療機関による支援も十分なレベルに達するには相当の時間を要した。また、先ごろ、北海道開発局は、冬場の津波災害による瓦れきの撤去期間が夏場の2倍となる地域もあるという推計を発表した。
 災害による傷病者、発災前から加療中の患者や要介護・要援護者等も含め、医療・介護を必要とする者が大規模災害の発災時に大量に発生することを十分に踏まえ、不測の事態に陥らないよう、洋上からの医療支援を可能にしておくことは、国民の生命を守るという国の第一の責務を果たす上で重要な施策である。
 また、米国、中国、ロシア、スペインなどにおいては、既に同様の備えが確立されており、今後、災害多発の可能性が否定できない我が国においては、災害時多目的船の整備の必要性が極めて高いことは論をまたない。
 よって、国においては、以上の現状を踏まえ、次の事項について適切な措置を講ずるよう強く要望する。
                                                         記
1 海上自衛隊や海上保安庁の医療機能を持つ艦船や民間船舶の活用を含めた災害時多目的船の早期導入に向け、具体的な工程表を作成すること。
2 平成26年度の実証事業を具体的な課題の解決に資するものとするため、平成25年度実証実験を踏まえての検討課題を早急に取りまとめること。
3 平成26年度実証事業については、民間船舶を活用するとともに、陸上医療機関との連携、被災港湾の開削、必要人員の確保や機材の配備等、実際の災害を想定して実施すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する。

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 厚生労働大臣 国土交通大臣 防衛大臣 防災担当大臣 内閣官房長官  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第5号 「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書

[26. 3.19 中司 哲雄議員 高橋  亨議員 包國 嘉介議員 大河 昭彦議員 山崎  泉議員 真下 紀子議員 提出/26. 3.20 原案可決]

 手話とは、日本語を音声ではなく、手指や体の動き、表情を使う独自の語彙や、文法体系を持つ言語である。
 「音声が聞こえない」「音声で話すことができない」など、聴覚障がい者にとって、日常生活や社会生活を営む上で、手話は大切な情報獲得とコミュニケーションの手段である。しかしながら、我が国で手話は日本語の習得を妨げるものと誤解され、多くの学校で手話を使うことが制限されてきた長い歴史があった。
 国連総会において、平成18年12月に採択された「障害者権利条約」の第2条に、「「言語」とは、音声言語及び手話その他の形態の非音声言語をいう。」と定義され、手話が言語に含まれることが明記された。
 我が国は、平成19年9月にこの条約に署名したものの、権利条約批准に当たり必要な国内法の整備が必要なため、平成23年7月、障害者基本法を改正し、手話が言語であることを明確に位置づけた。
 しかし、この規定だけでは音声言語中心の社会から、ろう者が暮らしやすい社会へと変革する推進力としては不十分であり、権利条約で「言語」に関連して置かれているさまざまな規定に対応し、手話言語に関する「手話を獲得する」「手話で学ぶ」などの権利を保障するためには、専門法である「手話言語法」の制定が必要である。
 よって、国においては、「手話言語法(仮称)」を制定するよう強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 文部科学大臣 厚生労働大臣  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第6号 TPP協定への参加に関する意見書

[26. 3.19 中司 哲雄議員 高橋  亨議員 包國 嘉介議員 大河 昭彦議員 山崎  泉議員 真下 紀子議員 提出/26. 3.20 原案可決]

 TPP協定については、農産物の関税等をめぐり米国等との厳しい交渉が続く中、本年2月に開催された閣僚会合においては、妥結には至らなかったものの、本年4月に予定されるオバマ米国大統領の来日に向けて、日米協議が一気に進展することが予測されるなど、重要な局面が続いている。
 TPP協定は、農林水産物の貿易のみならず、食品の安全基準や表示制度、医療・医薬品、金融・保険、労働市場、公共事業などさまざまな分野に加え、投資家対国家間の紛争解決手段であるISD条項が含まれるなど、我が国の産業・経済・社会に影響を及ぼしかねない重大な問題である。
 特に、国産食料の2割を供給し、農林水産業が地域の基幹産業となっている本道においては、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などのいわゆる重要5品目はもとより、小豆、インゲン、軽種馬、ホタテ、木材などの重要品目の関税が撤廃された場合、農林水産業を継続することが困難になるとともに、地域経済・社会が崩壊することが懸念され、また、我が国の食料安全保障を根底から揺るがすことになりかねないことから、交渉の先行きが大いに危惧されている。
 よって、国においては、昨年4月の衆参両院の農林水産委員会における決議を十分に踏まえ、拙速な交渉を避け、本道の農林水産分野における重要品目の関税が維持されるよう、不退転の決意を持って臨むことを強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 外務大臣 農林水産大臣 経済産業大臣 経済財政政策担当大臣 内閣官房長官  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第7号 「小規模企業振興基本法」の制定等に関する意見書

[26. 3.19 中司 哲雄議員 高橋  亨議員 包國 嘉介議員 大河 昭彦議員 山崎  泉議員 真下 紀子議員 提出/26. 3.20 原案可決]

 最近の北海道経済は、全体として持ち直しの動きが続いているが、地域においては、実感できる状況に至っていない。
 また、高齢化や人口減少といった構造上の課題に加え、先行き不透明な1次産業、電気料金値上げ、消費税率のアップといった新たな課題への対応が、引き続き求められている。
 このような情勢下において、道内の企業数約17万社のうち9割近くを占める小規模企業は、地域の経済と雇用、そして商店街を初めとする住民の生活基盤・コミュニティーの維持のためには欠くことのできない存在であるが、一方で、小規模企業は、その商圏及び取り扱う商品やサービスなどが限定されていることから、自らを取り巻く経済社会情勢の影響を受けやすいといった問題も抱えており、こうした小規模企業が安定的な経営を維持できなければ、地域で進行する企業や人口の減少を初め、雇用機会の減少など、地域経済の疲弊に歯どめがかからなくなる。
 このような現状を踏まえ、昨年6月、第183回通常国会において、「小規模企業の事業活動の活性化のための中小企業基本法等の一部を改正する法律」が成立し、小規模企業の事業活動の活性化を図る観点から、中小企業基本法第3条の基本理念において、小規模企業が地域経済の安定と社会経済の発展に寄与するという重要な意義を有すると規定するとともに、同法第8条に中小企業に対する中小企業施策の方針に関する規定を設けて、小規模企業の活性化に資する施策を講ずる旨を定めた。
 しかしながら、同法が、資本金3億円以下の会社並びに常時使用する従業員数が300人以下の会社及び個人であって、製造業、建設業、運輸業、その他の業種に属する事業を主たる事業として営むもの等を中小企業施策の対象としている現状を踏まえると、単なる中小企業基本法による小規模企業への理念、配慮規定にとどまらず、個人事業者から従業員20人以下などの小規模企業の振興に特化した新法の制定が必要不可欠であると考える。
 よって、国においては、小規模企業の「成長発展」のみならず、技術やノウハウの向上、安定的な雇用の維持等を含む「事業の継続的発展」を基本理念とする「小規模企業振興基本法」を早期に制定するとともに、基本理念を実現するための施策を構築し、小規模企業の円滑かつ着実な事業の経営を適切に支援するよう強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 経済産業大臣  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第8号 公務員獣医師の処遇改善を求める意見書

[26. 3.19 中司 哲雄議員 高橋  亨議員 包國 嘉介議員 大河 昭彦議員 山崎  泉議員 真下 紀子議員 提出/26. 3.20 原案可決]

 今日、高病原性鳥インフルエンザや狂犬病を初めとする人と動物の共通感染症や口蹄疫などの伝染病が世界各地で発生し、その流行制御や食品の安全性確保を求める国民の声が格段の高まりを見せている。
 そこで、このような国民の期待に応えるべく、先般、公益社団法人日本医師会と公益社団法人日本獣医師会においては、人と動物の健康の増進を通じ、国民の生活向上に貢献する使命を担うといった観点から、医師と獣医師が密接に連携・協働するための学術協力に関する協定が締結されたところであり、家畜衛生、公衆衛生等の現場において、まさに水際段階での防疫措置や食品衛生業務の中核を担っている公務員獣医師の業務も、ますます高い専門能力と判断力が要求されることとなり、困難性を増している。
 しかし、現在、これらの業務に従事する地方公務員獣医師には、国の指導に基づき、医師のもとでその処方や指示により医療に従事する職種と同じ医療職給料表(二)が適用されている。
 獣医師は、現在、医師・歯科医師と同様、6年間の教育課程を終了し国家資格を得ることとされており、また、その業務も医師等と同様、高度な自己判断に基づき遂行されるものであることを踏まえると、給与上の処遇は不相応なものであり、また、このことが、全国的に公務員獣医師が採用困難職種となっている最大の要因と言わざるを得ない。
 よって、国においては、公務員獣医師がより一層責任と誇りを持って職務に専念できるよう、次の措置を確実に実施するよう強く求める。
                                                         記
1 都道府県等の公務員獣医師の処遇を改善し、人材確保を推進するため、国が率先して国家公務員獣医師に適用する俸給表を医師等に準じたものに改め、または初任給調整手当の創設等を行うこと。
2 都道府県等が、動物愛護の推進、家畜衛生、公衆衛生等の責務を果たすため、独自に地方公務員獣医師の処遇改善に取り組み、医療職給料表(一)の適用またはこれに準ずる給料表の創設を行うときは、地方自治の趣旨にのっとり、これを尊重すること。
3 医師と看護師等との関係に準じてチームによる動物医療提供体制を整備するため、「動物看護士」の専門職としての位置づけを行うこと。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 財務大臣 総務大臣 厚生労働大臣 農林水産大臣  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第9号 東日本大震災の被災者への住宅支援等に関する意見書

[26. 3.19 中司 哲雄議員 高橋  亨議員 包國 嘉介議員 大河 昭彦議員 山崎  泉議員 真下 紀子議員 提出/26. 3.20 原案可決]

 東北地方を初めとする各地に甚大な被害をもたらした東日本大震災の発生から3年が経過した。震災からの復旧・復興は、我が国が全力を挙げて取り組むべき最大の課題だが、今もなお、全国で27万人の方々が避難生活を余儀なくされている。道内には、市営住宅、道営住宅、雇用促進住宅などに、今年3月6日時点で2695人が入居しており、特に子どもの健康を考慮し、母子避難家族が多いことから、避難生活が長期化することで、子どもの教育や経済的負担が大きくなっている。
 よって、国においては、こうした状況に鑑み、東日本大震災の被災者への住宅支援について弾力的運用を行うとともに、避難者の受け入れ自治体が円滑に支援できる方策を講ずるよう、次の事項について強く求める。
                                                         記
1 公営住宅等の供与期間については、被災者の置かれた環境に配慮し、複数年にわたる供与期間も可能とするなど、可能な限り早期に経済的負担や精神的苦痛の軽減に努めること。
2 健康上の理由や子どもの教育等の理由により応急仮設住宅の住みかえを希望する被災者の要望に弾力的に対応すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 財務大臣 厚生労働大臣 国土交通大臣 復興大臣  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第10号 地方自治体の臨時・非常勤職員の待遇改善を求める意見書

[26. 3.19 中司 哲雄議員 高橋  亨議員 包國 嘉介議員 大河 昭彦議員 山崎  泉議員 真下 紀子議員 提出/26. 3.20 原案可決]

 自治体の臨時・非常勤職員は、今や3人に1人となり、全国では約70万人にも上る。それらの職員の多くは、年収が約200万円以下であり、雇いどめに不安を感じながら日々の業務に当たっている。
 臨時・非常勤職員の職種は、行政事務職のほか保育士、学童指導員、学校給食調理員、看護師、各種相談員、図書館職員、公民館職員、学校教育など多岐にわたる。その多くの職員が恒常的業務についており、地方自治体は臨時・非常勤職員の労働をなくして一日たりとも回らない。
 よって、国においては、行政サービスの質の確保の観点から、期末手当や退職手当の支給を認めていない地方自治法を改正するなど、臨時・非常勤職員の待遇改善を図ることを強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 厚生労働大臣 文部科学大臣 消費者庁長官  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第11号 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた環境整備及び
          地域における取り組みへの支援を求める意見書

[26. 3.19 中司 哲雄議員 高橋  亨議員 包國 嘉介議員 大河 昭彦議員 山崎  泉議員 真下 紀子議員 提出/26. 3.20 原案可決]

 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催は、さらなるスポーツの振興や国際相互理解の促進のみならず、日本全体が活力を取り戻し、地域経済や地域社会の活性化につながる好機としても期待されている。
 よって、国においては、国民の理解と協力のもと、大会成功に向けて環境整備を進め、地域での取り組みに対して支援する必要性があることから、次の事項について強く要望する。
                                                         記
1 各国代表選手の事前合宿の誘致、観光プログラムの実施などを通じて、日本全国に東京大会開催の効果が波及するよう努めること。
2 共生社会の観点からオリンピック・パラリンピック両大会の連携に配慮しつつ、パラリンピック選手の国際競争力向上を図るための専用トレーニングセンターを新設するとともに、スポーツを科学的に研究支援する施設の地方拠点を設けること。
3 少子・高齢社会にある我が国が、大会開催を契機にスポーツの持つ多様な効果を活用し、子どもから高齢者まで健康で生きがいの持てる社会を構築できるよう、特に自治体が進めるスポーツを活用した「まちづくりや地域づくり」に対し支援を行うこと。
4 海外からの玄関となる国際空港の機能拡充やアクセス強化に向けた交通インフラの整備、ハード・ソフト両面にわたるバリアフリー環境の促進など、大会終了後も想定した我が国にとって真に必要かつコンパクトな社会基盤整備を計画的に実施すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 文部科学大臣 厚生労働大臣 国土交通大臣 内閣官房長官  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第12号 ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成の拡充を求める意見書

[26. 3.19 保健福祉委員長 三井 あき子 提出/26. 3.20 原案可決]

 我が国において、ウイルス性肝炎、特にB型・C型肝炎の患者が合計350万人以上とされるほど蔓延しているのは、国の責めに帰すべき事由によるものであるということは、肝炎対策基本法や「特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第IV因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法」、「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」でも確認されているところであり、国の法的責任は明確となっている。
 ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成は、現在、肝炎治療特別促進事業が行われているが、対象となる医療が、B型・C型肝炎の根治を目的としたインターフェロン治療とB型肝炎の核酸アナログ製剤治療に限定されているため、医療費助成の対象から外れている患者が相当数存在するところであり、特に、肝硬変・肝がん患者は高額な医療費を負担せざるを得ないだけでなく、就労不能の方も多く、生活に困難を来している。
 また、肝硬変を中心とする肝疾患も身体障害者福祉法上の障害認定の対象とされているものの、医学上の認定基準が極めて厳しいため、亡くなる直前でなければ認定がなされないといった実態が報告されるなど、現行制度は、肝炎患者に対する生活支援の実効性が発揮されていないとの指摘もなされているところである。
 他方、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の制定時において、「とりわけ肝硬変及び肝がん患者に対する医療費助成を含む支援のあり方について検討を進めること」との附帯決議がなされたところであるが、国においては、肝硬変・肝がん患者に対する医療費助成を含む生活支援について、具体的措置が講じられていない状況にある。
 よって、国においては、肝硬変・肝がん患者は、毎日120人以上の方が亡くなっており、医療費助成を含む生活充実の実現は、一刻の猶予もない課題であることを踏まえ、次の措置を講ずることを強く要望する。
                                                         記
1 ウイルス性肝硬変・肝がんに係る肝炎医療に対し、医療費助成制度を創設すること。
2 ウイルス性肝疾患に係る障害認定の基準を緩和し、患者の実態に応じた障害者認定制度とすること。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 財務大臣 厚生労働大臣  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第13号 過労死等の防止に関する総合的な対策を求める意見書

[26. 3.19 経済委員長 斉藤  博 提出/26. 3.20 原案可決]

 「過労死」が社会問題となり、「karoshi」が国際用語となってから四半世紀がたとうとしている。過労死が労災であると認定される数はふえ続けており、過労死撲滅の必要性が叫ばれて久しいが、過労死は、「過労自死」も含めて広がる一方で、減少する気配はない。まじめで誠実な働き盛りの労働者が過労死・過労自死で命を落としていくことは、我が国にとっても大きな損失と言わなければならない。
 我が国では、労働時間などの規制のため、労働基準法、労働安全衛生法が定められており、まずは、同法の適切な運用により事態の解決を図ることが先決であると考えるが、過重な長時間労働を強いられることが現実にあり、また、本格的な少子高齢化社会の到来を踏まえると、女性の社会進出に伴う就労環境を整備するためにも、長時間労働が許容される社会的な風潮を是正する必要もある。
 しかしながら、昨今の雇用情勢の中、労働者は、労働条件が厳しくても、使用者にその改善を申し出るのは容易ではなく、また、個別の企業が、労働条件を改善したいと考えても、厳しい企業間競争とグローバル経済の中、自社だけを改善するのは難しい面があり、個人や家族、個別企業の努力だけでは限界がある以上、国が法律を定め、総合的な対策を積極的に行っていく必要がある。
 よって、国においては、過労死の実態把握に努めるとともに、過労死の防止に向けた総合的な対策を行うことを目的とした法律を一日も早く制定されるよう強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 厚生労働大臣  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一


意見案第14号 労働者保護に配慮した雇用・労働政策の実施を求める意見書

[26. 3.19 経済委員長 斉藤  博 提出/26. 3.20 原案可決]

 我が国においては、働く者のうち約9割が雇用関係のもとで働いており、雇用労働者が、安定的な雇用と公正な処遇のもとで安心して働くことができる環境を整備することは、デフレからの脱却、ひいては日本経済・社会の持続的な成長のために必要である。
 現在、政府内に設置されている規制改革会議等において、企画業務型裁量労働制や労働者派遣法の見直しなどといった、労働者保護に関するルールの改定の議論がなされているが、働く者のデメリットのみではなく、労使双方の納得感とメリットを生む改革がなされることが重要である。
 また、雇用改革にかかわる重要課題である労働者保護に関するルールの改定に当たっては、ILOの三者構成原則に基づき、労働政策審議会において、国際比較から見た合理性も踏まえつつ、公労使三者の代表により、十分な議論がなされた上で行われるべきである。
 よって、国においては、次の措置を講ずるよう強く要望する。
                                                         記
1 労働者派遣法の改正に当たっては、常用労働者との代替が生じないよう、派遣労働の利用を臨時的・一時的なものに限ることを原則としつつ、派遣労働者のより安定した直接雇用への誘導と処遇改善に向けた法改正を行うこと。
2 労働者保護に関するルール改定は、ILOの三者構成原則に基づく、労働者代表委員、使用者代表委員、公益委員で構成される労働政策審議会において、十分な議論がなされた上で行うこと。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 厚生労働大臣 経済財政政策担当大臣 規制改革担当大臣  各通

北海道議会議長 加 藤 礼 一