意見案 意見案第1号  法律の規定に基づき、地域の実情を踏まえた衆議院議員小選挙区の区割りの改定を求める意見書 令和4年10月6日 みよし まさし議員ほか4人 提出 令和4年10月7日 原案可決  本年6月16日、衆議院議員選挙区画定審議会より衆議院小選挙区選出議員の選挙区の改定案についての勧告が行われ、北海道では第3区、第5区において区割りの改定案が示された。行政区域が広大な北海道では、地方自治法第155条第1項に基づき支庁が設置されており、北海道の総合振興局、振興局は、都道府県知事の権限に属する事務を分掌し、市町村と連携協力を図りながら地域の課題に即応した行政運営と地域の特性や地域住民の意向に配慮した政策を効果的・効率的に推進する役割を担っている。今回示された改定案は、北海道第5区に属する石狩振興局6市1町1村のうち石狩市を北海道第4区、北海道第3区のうち札幌市白石区の一部を北海道第5区へ編入する案となっており、振興局の市町村を分断する区割り改定は経済圏、生活圏を共にし、これまで積み上げてきた地方自治の機能を奪うことになりかねず、国が進める広域連携の推進にも逆行し、地方の実情が国政に反映しにくい状況が生じることが懸念される。 また、衆議院議員選挙区画定審議会設置法における区割りの改定案は国勢調査の人口に基づき行うこととなっているが、衆議院議員選挙区画定審議会では、法律に定めのない第49回衆議院議員総選挙の当日有権者数において較差2倍以上となっている状況なども考慮する、という項目を区割りの改定案の作成方針に追記し、令和2年国勢調査人口においては較差2倍となっていない北海道第3区、北海道第5区を改定対象として区割り改定案を作成している。1票の較差を是正する必要はあるが、法の規定を超え、半ば強引な区割り変更を行うことは、従来からの一体性のある地域連帯や絆を分断することとなり、地域協議を行う余地さえ与えない拙速な区割りの改定は、北海道議会としても許容できないものである。 よって、国においては、区割りの改定について、次の事項を十分考慮した上で、慎重に行うことを強く要望する。 記 1 衆議院議員選挙区画定審議会設置法第3条第1項の規定を尊重した区割りの改定とすること。 2 北海道の広域性や人口の偏在といった地域事情に十分配慮し、区割りの改定においては地域協議や調整の猶予を与えること。 3 経済圏、生活圏、歴史、文化といった地域の一体性を考慮し、市町村の健全な発展と地域の実情を踏まえた区割りの見直しを行うこと。 以上、地方自治法第99条の規定により提出する。 令和  年  月  日 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 各通 北海道議会議長 おばた やすのり 意見案第2号  女性デジタル人材育成を強力に推進するための支援を求める意見書 令和4年10月6日 みよし まさし議員ほか4人 提出 令和4年10月7日 原案可決  女性デジタル人材育成については、女性の経済的自立に向けて、また、デジタル分野におけるジェンダーギャップ解消のため、女性人材の成長産業への円滑な移動支援を図る観点から極めて重要である。政府は本年4月26日、「女性デジタル人材育成プラン」を取りまとめ、就労に直結するデジタルスキルの習得や、柔軟な働き方を促す就労環境の整備の両面から支援し、女性のデジタル人材育成の加速化を目指すこととした。 我が国の国際競争力を高め、生産性を向上させる上でも本プランの着実な遂行と実現が、日本の発展において不可欠であり、デジタル化が進むことにより、大都市一極集中による人口の過度の偏在の緩和や、感染症等のリスクの低減も図られるため、大きな期待が寄せられているところである。 よって、国においては、地方における女性デジタル人材育成の強力な推進を図るため、次の事項を実施するよう強く求める。 記 1 現時点では取組事例が全国的に極めて少ない中で、本プランの実施・遂行において、自治体規模に合わせた取り組みやすい参考事例を国として積極的に発信すること。 2 テレワークによるデジタル分野の就労は離れた地域でも可能であることから、テレワーク可能な企業の斡旋、紹介については全国規模で行えるよう、プラットフォームを形成すること。 3 全国どこに住んでいても、また、育児や介護など時間的な制約があっても、デジタルスキルを習得してテレワークを活用しながら就労ができ、サポートを受けながらOJT等による実践的な経験を積むことができる機会を提供すること。 4 テレワークの定着・促進に向けての全国的な導入支援体制をいち早く整備すること。 5 本プランの着実な遂行のための十分な予算を確保すること。 以上、地方自治法第99条の規定により提出する。 令和  年  月  日 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 財務大臣 経済産業大臣 デジタル大臣 男女共同参画担当大臣 デジタル田園都市国家構想担当大臣 各通 北海道議会議長 おばた やすのり